多年度生の強み
診断士試験ってSWOTがスキらしい。どうもなんでもかんでも「強み」「弱み」「機会」「脅威」に分けたがる傾向にある。
だからそれに少し乗ってみる。そんなハナシ。
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現状、事例Ⅳ対策でイケカコ、事例Ⅰ~Ⅲを毎日一事例ずつ解いている。
ご存知の通り、正解がないので合っているとか合っていないとか分からずモヤモヤするのだけれど、記述した文章が読みやすいとか分かりやすいとかそういう観点で正解らしきものと見比べている。
二次試験は一次試験に合格しないと受験できないわけだが、初めて二次試験を受験する受験生と受験経験がある受験生とがしのぎを削る相対評価のレースだ。
ここでは便宜上、初めて受験する受験生を「スト生(ストレート生、の略)」、
受験経験がある受験生を「多年度生」と呼ぶことにする。
やっぱねぇ、この二次試験って多年度生が強いと思う。
だって書き方知っているんだから。
例えばこうだ。
平成21年度の事例Ⅱを使って表現したい。
事例Ⅱの問題の中で、
「B社はインターネットを使って、自社のPRだけでなく、地域内外の人々と何らかのコミュニケーションを図ろうとしている。それはどのようなものが考えられるか、150字以内で答えよ」
という問題があった。
著者はなんとか記述できたのだが、多年度生が書いたと思われる正解に近いような解答を見るとまた違うことが書かれているのだ。
ちなみに、
【著者の解答】
B社はインターネットを使って、地域内へ①地元スポーツの結果、②スポーツイベントの活動内容、を発信し、地域外へは①蔵作りの街並みなど城下町のよさをアピール、②市民マラソンや秋に行われる祭りの告知など、を発信し、文化・健康・観光をアピールしようとしている。
のように解答したのだが、
いわゆる多年度生が書いたと思われるそれには、
・商店街との連携
・掲示板など双方向のコミュニケーション
といったフレーズが書かれていた。
著者の記述の中には抜けている。
やっぱこういうところに多年度生の強みがあるのだな、と思った。正直、ここに違いがあるんだなと思い、結構愕然としてしまった。
そうだよなぁ。
「商店街との連携」は書かなきゃいけないキラーフレーズだよなぁ。
「コミュニケーション」だから“双方向”がポイントなんだろうなぁ。
過去問を解くたび、多年度生の強みを思い知らされる。
スト生の強みが吸収力だとすれば、多年度生こういうところなんだな。