自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第2話 7科目を学習するにあたり戦略を立てる

※当エントリは再掲です。

 

社長の退任を機に本格的な学習を決意した。

現在在職している会社は中小企業であり、創業家一族が実権を握るオーナー会社でもある。当然に株式譲渡制限会社である。会社に対しての不満はないが、満足もしていない。また資格を取得したからといって早々に転職するとか独立起業するとかいった考えは持ち合わせていない。先にも述べたように、この会社に評価されても労働市場に評価されないのでは意味がない。だから市場に評価される人材になるべく、その手段として資格を取得しようと思い立ったわけだ。

当初の目的は自己啓発だったものが、資格取得に目的が変わった。

まぁよいではないか。自己に対する投資だし、それによって資格が得られるのだったらそれに越したことはない。

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まずは自分のスペックを棚卸する必要があった。これから試験科目である7科目を学習し、合格レベルにもっていくためには何が出来て何が出来なくてといった分析を行わなければならない。

①学歴  大学卒(法学部卒)

②業種  製造販売業

③職種  生産部門生産管理職→生産部門マネジャー職

④得意  数学

⑤苦手  物理・化学

⑥趣味  家庭菜園と読書

⑦好き  野球、お酒、クラシック音楽

⑧嫌い  チーズ、うるさい(人、場所、等)

⑨お小遣い  30,000円/月

・・・大した自己分析にならなかった(笑)

 

そもそも勉強すること自体は苦ではない。問題は勉強する場所と時間を工面することだと考えた。幸いにも自分はそれなりに自分の労働時間に融通がきく。だから朝早く出社して勉強し、夜遅く残って勉強することは可能だ。それに我が家はDINKSなので家族サービスも必要がない。土日を中心とした休みの日でも勉強時間を割くことは出来そうだ。

次に7科目の詳細を知ることが必要だった。ネットでいろいろ調査すると次のような印象をもった。

1)経済学・経済政策

 年度によって難易度がバラつく傾向があるらしい。出題はミクロ経済及びマクロ経済が中心。ミクロもマクロも大学教養課程レベルらしい。それなりに学生時代には経済学は学んだし、数式アレルギーもない。なんとかなるかも、といった楽観的な印象をもった。

2)財務会計

 財務会計は二次試験にも出題されるキーになる科目らしいことが分かった。どんな記事を検索しても財務会計がキモ的な内容ばかりだ。それに自分は簿記はまったく知らない。これはやっかいだぜ、と思った。と同時に自分の知らないことの勉強ができるという意味でワクワク感もあった。第一にやるべきは財務会計なんだろうなと決意した。簿記といった会計分野だけでなく財務分野があるが、ファイナンスに興味がある。

3)企業経営理論

 理論の学習かぁ、というのが最初の感想だった。この科目は大きく分けて三つにカテゴライズされる。一つには経営のこと。二つ目には組織について。最後はマーケティングについて、だ。内容的にはさほど苦にならない内容だ。でも、ネット上の記事に気になる箇所を見つけた。「本科目は国語の読解の問題だ」と。とても気になった。

4)運営管理

 これは長らくやってきた仕事に関連するからイケるだろうと思った。前半は生産管理系、後半は店舗管理系という構成だ。生産管理系のIEの範囲、店舗管理系の仕入高や在庫高、利益の計算みたいなところが気になった。

5)経営法務

 出題の中心は会社法知的財産権らしい。まぁ法学部出身だし、法律系のあの独特の文言はなれない人には難しいからね。少しだけアドバンテージがあるような気がした。基本は暗記が必要らしい。暗記は得意でないから少しだけ心配になった。

6)経営情報システム

 あまり明るくない分野だ。暗記科目らしいが、日進月歩の世界だから都度新しいワードが登場するかと思うとうんざりしてきた。まだ勉強も始めてないのに。

7)中小企業経営・中小企業政策

 なにやら中小企業白書から出題があるらしい。また中小企業向けの施策の出題もあるようで覚えることだらけの予感。実際暗記科目よろしく、覚えることだらけであったのだが、さほど苦ではなかった。

 

各科目のざっくりとしたイメージは掴んだ。次はいかんせん7科目もあるから学習計画を戦略的に立案する必要がある。スケジュールと、各科目の具体的な学習法、それと教材を考えねばならない。本試験は8月だから約一年間の時間があった。どの科目もゼロからのスタートだと考えるのが適切のような気がした。だから学習スケジュールは以下のようにすることにした。

本試験は8月。資格予備校の模試は7月。だから模試までに受験できるレベルにもっていこう。そのためには1ヶ月で1科目を仕上げる必要がある。

学習法は次のとおりだ。

input のためにはテキストの読み込みと論点の整理が必要。 output 専用の問題集も必要だし、過去問題を収録した問題集も必要。自分は昔から知識は体系化して整理しないことにはアタマに入らないタイプなのだ。だからまずはテキストの熟読。次に論点の整理のためのサブノート作成。サブノートの完成と同時にテキスト範囲を網羅した問題集で output する。実際にテキストレベルの理解で過去問が解けるかどうか一年分の過去問を使用して検証する。過去問レベルの問題に対応するため、過去問を収録し問題集でヌケモレを補強する。暗記した内容を長期定着化させるため、何回転かさせる。

本試験は8月。

模試は7月実施の模試をチョイス。模試から本試験までに1ヶ月は模試の確認と最終的な苦手論点の確認に充てる。

4~7月は論点別に収録された過去問をひたすら回転させる。いかんせん7科目もあるし。

3月は中小企業経営・政策。2月は情報システム。1月は法務。12月は運営。11月は企業。10月は財務。9月は経済。

こんなふうに本試験から逆算して計画を立ててみたが、実際は1ヶ月ずつ前倒しで進捗することになる。

最後にテキスト類の選定だ。メインテキストには「スピードテキスト(略してスピテキ)」、知識の確認のための問題集には「スピード問題集(スピ問)」、過去問の問題集として「過去問マスター」を使用することにした。スピテキをもとに知識を体系化し、スピ問で知識の定着を目指す。過去問マスターで過去問レベルの研究分析を行い、かつ出題傾向を知る。必要があればヌケモレ論点をサブノートに追加する。理解・知識定着のために何回転か回転させる。

また資格予備校には通わない。独学でやると決めた。

 

独学でどこまでやれるか、知恵比べが始まる。