自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第35話 運営管理⑤ 価値工学

今回は、まず製品開発と製品設計について。

まずは用語の定義をはっきりと区別させておく必要がある。

<製品設計>
 期待する製品の性能を発揮させるために、構成部品の機能・形状とそれらの関連を決める活動

<機能設計>
 期待する製品の性能を発揮するのに必要な機能とそれらの関連を求め、各機能を実現させる構造を求める活動

<生産設計>
 機能設計の内容について、生産に対する容易性、経済性などを考慮して設計する活動

 診断士試験の一次試験は択一式なのでこういった迷いやすい、紛らわしい部分は格好の出題ポイントだ。だからこそ、こういうややこしい定義などは確実に用語の定義を押さえておく必要があると考える。

運営管理の生産管理分野はえてしてJIS定義されている用語を中心に出題されると考えてもいい。
だから細かいけれど、以下のようなことも押さえておく。

<組立容易性>
 製品を組み立てる際の作業のしやすさ

<コンジョイント分析>
 製品やサービスの総合評価をするとき、つまり、顧客が複数の製品から一つを選考する場合に、それぞれの評価項目がどの程度その選考に影響を与えているかを知る分析手法。

<デザインイン>
 製品の企画・設計をする際に、研究開発部門や製造および外注購買部門と協議し、製品開発期間の短縮、製品原価の提言などを図る活動、とJIS定義されている。

<マーケットイン>
 これもJIS定義。市場の要望に適合する製品を生産者が企画、設計、製造、販売する活動。ニーズを考えてから作る方法。

続いては、VA/VEについて。
VAとは、Value Analysis であり、価値分析と略される。また、VEは、Value Engineering であり、価値工学と呼ばれる。スピテキにはこれらVAとVEは同じものと考えてよい、と説明がある。

VEでは価値を次のように考えるとしている。

 価値 = 機能 / コスト

VEでは、コストを機能以上に下げて価値を向上するという考え方はしない。だからコストありき、という考え方ではないということだ。また、価値の対象として、次の二つを価値の対象としている。

<使用価値>
 そのものが持つ役割、働きで判断される価値

<貴重価値>
 そのものを所有することによって得られる満足感で判断される価値

最後はVEにおける機能とコストについて。

VEで対象とする機能はすべての機能であるが、主に使用機能の中の補助機能である。このへんもややこしいので注意が必要だ。

<基本機能(一次機能)>
 これを欠くとそのものの必要性や存在理由がなくなるといった類のもの。ボールペンでいうところの、「芯」に当たる部分。

<補助機能(二次機能)>
 基本機能の達成を補助する機能で、付属的、装飾的、補完的機能のこと。ボールペンでいうと、耐久性とか書きやすさといったもの。

<貴重機能(魅力機能)>
 見栄えをよくするための働きのこと

製品の機能=使用機能+貴重機能(魅力機能)。さらに使用機能=基本機能(一次機能)+補助機能(二次機能)に分かれる。

なお、機能定義は製品や部品の持っている機能を名詞+動詞で表現することにより行うとされている。なるべく定量的に表現できるものを選択するとか、あいまいな表現は使わない、状態を表す表現も使わない、いろんな発想がしやすい表現を避けるなど注意点がある。

次に、VEにおけるコストについて。
VEにおけるコストの考え方は、製品の開発から、その利用、廃棄までを含めたライフサイクルコストである。

んー、ややこしい。
使用機能は基本機能と二次機能に分類される。製品の形や色彩などのデザイン的特徴に関わる機能は貴重機能。製品やサ-ビスの使用目的に関わる機能は使用機能。さっき出たか。

続いては生産技術。ここは加工技術について触れた節だ。自分中では捨て論点と決めているので割愛。

続く。