自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第41話 運営管理⑧ 購買管理

今回は購買管理から始めます。

購買管理はJIS定義によると、「生産活動に当たって、外部からの適切な品質の資材を必要量だけ、必要な時期までに経済的に調達するための手段の体系」とある。“必要な量を必要な分だけ”とあるので、購買に当たっては同一品目を2社以上に発注する方式が採られることがあり、これを分散発注と呼んでいる。だから購買活動を有利に行うためには、適正な取引先を確保し、適切な品質、適正な数量、適正な納期、適正な価格を担保することが望ましいとされている(5つの適正、といいます)。
診断士試験では購買管理についてあまり細かく問われることは少ない。

次。外注管理。
JISでは「内作にするか、外注にするかを決める活動」と定義されている。すげぇシンプルな定義だ(笑)
外注するかどうかを決定するポイントしてはQCDの観点を重視して決めることが望ましい。内製と外注ではどちらが高品質か。自社内で技術の蓄積が必要か、外部流出はしないかなどを考慮する。またコストの問題。自社の生産能力が不足している場合、外注を利用。販売見通しの不確実性に伴うリスクが高い場合には外注を検討する。
なお、外注は、通常は発注者側の技術や仕様が加えられている部品を外部に発注することであり、製造委託や市販品を調達する購買とは区別されている。

外注を含めて、外部資源を活用することは企業経営を考える場合重要なことである。
アウトソーシングとは、業務の一部について、外部の専門的な知識やノウハウを友好的に活用することであり、その結果、自社の得意分野に経営資源を集中することが可能になる。
アウトソーシングのメリットとしては、外部性の活用が可能になるということを始め、自社のコアコンピタンス経営資源を集中できる点や固定費を変動費化できるという財務的なメリット、組織をスリム化できるという組織面でのメリットも期待できる。
一方でデメリットは、製品のノウハウや技術が流出する可能性があること。アウトソーシングした分野のノウハウが蓄積できないことが挙げられる。
また、アウトソーシングの形として、製造業にも関わらず製造設備を持たない製造業という意味で「ファブレス」というワードがある。そもそも機械設備を多く抱える製造業は製造設備に係る費用負担が大きく、また従業員等も多く抱えているので固定費が大きくなる傾向にある。そこで、製造設備を持たないファブレスが注目されることになる。ファブレス化のメリットは多大な設備投資が不要になること。つまり固定削減だ。また多角化を進められるという意味で経営に柔軟性が確保できるし、自社の製造設備にこだわらない研究開発および生産活動が出来るのがメリットだ。確かキーエンスとかいう会社はファブレス企業だった気がする。
逆にデメリットとしては、生産調整が難しいことや一定量の発注が必要になること。製品等のノウハウや機密漏えいのリスクが生じること。自社での生産ノウハウが蓄積できないなどが挙げられる。
OEMは「相手先ブランドによる供給」と呼ばれ、受託生産の一種である。OEMは委託側・受託側双方にそれぞれメリット・デメリットが存在するが、中でも特定顧客への依存度が集中すると経営上のリスクが増大することに留意しておきたい。

 

今回は短い。