自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第45話 運営管理⑩ ムダのない動きは経済的

本日は動作研究に入ります。

動作研究とは、「作業者が行うすべての動作を調査・分析し、最適な作業方法を求めるための手法の体系」とJIS定義されている。動作研究の主なものは次のとおりである。

<2-2 A-1 サーブリック分析(微動作分析)
 ギルブレイスさんという人が考案した方法。あらゆる作業に共通する基本動作を18種類の動素(サーブリック)に分解して分析する方法。

<2-2 A-2 両手動作分析
 対象作業において、「作業方法が一定しない」「作業者により作業時間がばらつく」などの問題がある場合、微動作レベルの改善を行う前に両手動作分析から行うのが効果的である。両手動作分析では工程図記号やサーブリック記号を用いて図表化する。

サーブリック分析によって作業の改善が進められる場合、動作経済の原則が役に立つといわれている。動作経済の原則は、動作のあり方についての法則であり、この原則に則った仕事は経済的であるといえる。

たとえば、
・両手は同時に動作をはじめ、あるいは同時に終わる
・作業は、落とす、転がる、弾むなどの重力、慣性など自然な力を利用して容易に行う
・運動の方向を急に変更せずに、連続した曲線状の運動とする
といった身体部位の使用に関する原則や、
・工具や材料は、作業者の手の届く貞一に配置する
・作業者の前面に配置する
といった作業場の配置に関する原則や、
・2つ以上の工具は、できるだけ1つに組み合わせる
・手のひらに当たり握りやすい形状にする
・出来るだけ専用の工具を使用する
といった工具や設備の設計の原則まで示されている。もちろん、ここには代表的な例を載せただけであり、この限りではない。

次に、メモモーション分析。
メモモーション分析とは、通常の撮影よりも遅く撮影し、通常の速度で再生しながら分析する手法。ビデオの早回し再生のイメージだ
それに対して、マイクロモーション分析。
マイクロモーション分析は、通常よりも速い速度で撮影しておき、通常のスピードまたは遅いスピードで再生して分析すること。スローモーションのイメージだ
現在はVTR分析(ビデオ分析)が主流である。ま、言うまでもないけれどね。

続いて、2-1 作業系列の分析に入る。

2-1のA 人・機械分析とB 組作業分析を組み合わせて「連合作業分析」という。JISによれば、「人と機械、2人以上の人が協同して作業を行うとき、その協同作業の効率を高めるための分析手法」と定義されている。この分析に用いられるのが「連合作業分析図表」であり、「組み作業(人-人)分析」や「人-機械分析図」などがある。
組作業分析は、複数の作業者が協同(連合)して行う作業を組作業という。この分析は協同作業の効率を高めるための分析手法である。

当然にこれらの連合作業分析は、人や機械の手待ちロスや停止ロスを明確にしてECRSの原則などを用いてそのロスを減少させながら、作業周期の時間短縮や人や機械の稼働率向上、機械持ち台数の適正化、配置人員の削減をはかることが目的だ。

ここまで方法研究を概観した。

これらは実際のもの作りの現場で欠かせない手法であり、ここまで専門的な用語を使わないまでも自ら率先して取り組んでいる内容だともいえる。それを専門的に説明するならば、今述べてきたようになるだろう。
なんか、そんな専門的な言葉を聞かされるとなんだかそれっぽく聞こえるよね、みたいな。

続く。