自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第51話 運営管理⑬ 設備と環境

いやいや、今回は設備管理からです。設備管理っていうとおおげさだけれど、設備保全を中心にスピテキは記述しています。
それではレビュー開始。

まずは設備保全について。
JISでは、「設備能力を維持するために、設備の劣化防止、劣化測定および劣化回復の諸機能を担う、日常的または定期的な計画、点検、検査、調整、修理、取替などの諸活動の総称」と定義されている。
保全活動には、設計時の技術的性能を維持するための活動と、性能劣化を修復・改善する活動に大別されている。

保全活動の体系>
保全活動 
 1.維持活動
  A 予防保全
   A-1 定期保全
   A-2 予知保全
  B 事後保全
 2.改善活動
  C 改良保全
  D 保全予防

まず、A予防保全であるが、故障に至る前に寿命を推定して、故障を未然に防止する保全とJIS定義されている。
定期保全は、従来の故障記録、保全記録の評価から周期を決め、周期ごとに行う保全方式と定義され、時間基準保全とも呼ばれる。
予知保全とは、設備の劣化傾向を設備診断技術などによって管理し、故障に至る前の最適な時期に最善の対策を行う予防保全の方法。状態基準保全とも呼ばれる。
これらは「壊れる前に対処する」イメージであり、部品交換や補修、負荷軽減などが中心となる活動のことだ。

事後保全とは、設備の故障が発見された段階で、その故障を取り除く方式の保全と定義され、文字通り事後的な対処のことを指す。

一方で、改善活動は、改良保全保全予防に分けられる。
改良保全とは、故障が起こりにくい設備への改善、または性能向上を目的とした保全活動と定義されている。
保全予防は、設備、系、ユニット、アッセンブリ、部品などについて、計画・設計段階から過去の保全実績または情報を用いて不良や故障に関する事項を予知・予測し、これらを排除するための対策を織り込む活動と定義されている。
これらは「何かが起こる前にあらかじめ対処しておく」といったイメージになろうか。

その他保全に関する用語としては、
集中保全とは、設備保全の業務を専門とする保全部門をおき、集中して設備保全の活動を実施する活動とJIS定義されている。専門部署が対応するといったところだろうか。
部門保全とは、設備保全の業務を、設備の運転部門(主として製造部門)が部門別に分散して実施する活動。自主保全みたいなイメージかな。

ここまでは用語の定義などが中心で暗記がメインになりそうだ。
次からは少し計算が必要なようだ。

設備を効率的に稼動させるためには、設備に関わるロスを出来る限り低く抑える必要がある。その設備ロスには、停止ロス・性能ロス・不良ロスがあり、いずれも定量化した指標を用いてロス低減活動を進めていく必要がある。
各ロスの大きさは次のような指標で管理する。
停止ロスの大きさは時間稼働率で、性能ロスの大きさは性能稼働率で、不良ロスの大きさは良品率で示される。これらの指標を組み合わせて設備総合効率を求める。設備総合効率は次の式で表される。

 設備総合効率 = 時間稼働率 × 性能稼働率 × 良品率

 時間稼働率 = (負荷時間-停止時間) ÷ 負荷時間 × 100% 
 性能稼働率 = 基準サイクルタイム × 加工数量 ÷ 稼働時間 × 100%
 不良率 = (加工数量-不良数量) ÷ 加工数量 × 100%
本試験ではそのままずばり出題されたことがあった。

設備更新や劣化損失については割愛する。

ここまで設備管理関連について記述したが、基本は暗記だ。

続きは、廃棄物関連の話題。

ここでは環境保全に係る法律等を概観するが、廃棄物等の処理などは細かく法律によって規制を受けている。その大元が環境基本法であり、あとはそれぞれの特性に応じた個別法が存在している。

循環型社会形成推進基本法
平成13年1月施行。処理の優先順位を法定化した。「発生抑制」→「再使用」→「再生利用」→「熱回収」→「適正処分」。また、生産者の責任を製品の製造や流通だけでなく、製品が廃棄されて処理・リサイクルされる段階までとしている。

<省エネ法>
省エネ法でいう「エネルギー」とは、燃料、熱、電気等を対象としている。廃棄物からの回収エネルギーや太陽光などの非化石エネルギーは対象外。この省エネ法が規制する事業分野としては、工場等、輸送、住宅・建築物、機械器具の4つがある。

事業所全体で1年間のエネルギー使用量が合計して1,500キロリットル以上であれば、そのエネルギー使用量を事業者単位で国に届け出て、特定事業者の指定を受けなければならないとされている。また、コンビニなどのフランチャイズチェーンも同様の扱いを受ける。
特定事業になると、使用状況の届出や中長期計画書の提出、定期報告書の報告等が義務付けられ、当該事業は、エネルギー管理統括者およびエネルギー管理企画推進者を選任しなければならないとしている。
特定事業のうち、それぞれの事業者が設置する単体の工場または事業所において、年間エネルギー使用量が1,500キロリットル以上の場合は、エネルギー管理指定工場として指定を受けなければならない。

廃棄物の処理や管理の関連。
ゼロエミッションとは、企業から出る廃棄物をゼロにする取り組みのこと。
よく聞くのが「3R」というワード。リデュース、リユース、リサイクルのこと。
リデュースとは、ゴミの発生を抑制すること。リユースは製品の再利用のこと。リサイクルとは製品を回収して、別の用途、別の資源などとして使用すること。おかげで自動車を購入するとき、リサイクル料を取られるようになってしまったわけ(笑)
また、リフューズという「R」もあり、これはもともとは「断る」という意味。転じて、生活者がゴミになるようなものや環境に有害なものを買わないことを意味する言葉である。
最近スーパーのレジ袋を有料化しているところがあるけれど、そういったこと。

今日はここまでにしよう。


ふー、しんどい。