自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第57話 運営管理⑯ 商圏とは?

今回は店舗の立地条件と商圏から始めようと思います。

まずは商圏の分類。
一次商圏、二次商圏、三次商圏。これは可能販売高の占める割合で決まる。70%を占めるのが一次商圏。20%で二次。残り10%三次。

商圏分析。
ライリーの法則は、2つの都市がその間にある都市から販売額(顧客)を吸引する割合は、その2つの都市の人口に比例し、距離の2乗に反比例するというもの
ライリー&コンバースの法則は、2つの都市の商圏分岐点を算出する。
コンバースの法則とは、大都市とその近くにある小都市における購買力吸引力の割合を算出するモデル。
こんなところでよいでしょうか。

次は商業集積についてですね。
商業集積とはカンタンに言えば商店街のことで以下の4つに分類できる。

近隣型商店街
 最寄品が中心で、地元主婦が徒歩または自転車などにより、日用品などの日常的な買い物をする商店街

地域型商店街
 最寄品、買回品が混在。近隣商店街よりも広範囲
広域商店街
 大型店があり、最寄品よりも買回品が多い商店街
超広域商店街
 大型店があり、有名専門店、高級専門店を中心に構成され、遠距離からの買い物に来る商店街
近隣型が最も多く全体の50%以上を占めるらしいです。近隣型と地域型で80%を超えます。

最近は商店街も衰退してきてしまっていて、シャッター通りとかいう悪名を奉られているほどだからあまりイメージが沸かない人もいるかもしれませんね。
多くの人はショッピングモールや大型店などをイメージしちゃうのではないでしょうか。
次はそういった共同店舗についてです。

共同店舗とは、消費者にワンストップショッピングの利便性を提供するために、中小小売店等の商業者がテナントビルなどの建物内に共同してつくりあげた店舗のこと。
商店街は自然発生的に誕生したのに対して、共同店舗は計画的に構築された商業集積です。

共同店舗の開発にもさまざまな留意点があります。
適正規模でやること。コンセプトに賛同できるメンバーで運営すること。店舗の魅力を高める努力をすること。共同で集客を図ることなど協力してやっていかないとダメだということですね。

次は我々がよく目にするSC(ショッピングセンター)についてです。

SCとは、デベロッパと呼ばれる1つの経営体が中心となって計画、開発した建物にキーテナントと呼ばれる大型小売店(通常は食料品などの大型スーパーや百貨店など)とテナントと呼ばれるバラエティにとんだ小売専門店、飲食店、サービス業が入り、地域生活者に多種多様な商品、サービスを提供する商業施設のことです。イメージしやすいですね。

SCにはいろんな形態があります。
<一般的な形態>
 デベロッパーが開発した建物にキーテナントが入り、バラエティにとんだ小売専門店が入る形態
パワーセンター
 複数カテゴリーキラー取扱のジャンルを特定し、徹底した品揃えと低価格をウリにしたディスカウント店)が核店舗。衣料品、ホームセンター、家電量販店、食料品アドの大型量販店の複合化による形態
テーマパーク型
 アミューズメント系の店舗を中心とした複合施設。映画館や大型のゲーセン、ボウリングなどを核とし、食料、物販などを複合させることで集客を図る形態
アウトレットモール
 メーカーや小売店の在庫処分などを目的としたアウトレットストアやオフプライスの店を集めた形態
ホールセールクラブ
 会員制の倉庫型店舗で、ケース単位で販売するのが一般的。徹底したコスト削減で低価格を実現。コストコみたいな感じ?
ハイパーマーケット
 スーパーマーケットの規模をさらに拡大した小売業態。内装や什器などの経費を削減して価格競争力を強化した超大型小売店舗

フィックスドプライスショップ
 ある特定の価格帯で商品を販売する店舗。100円ショップが代表例
総合スーパー
 衣食住の3部門をフルライン化し、品揃えを充実させるとともにワンストップショッピングの利便性を高めることで支持を集めてきた業態。最近はめっきり廃れてきてしまった

ほら、生産管理編よりもイメージしやすいでしょ?
身近なところに具体例があるから、「あ、あの店が○○かー」ってなるでしょ?

上述した形態の中に初見のワードがありますね。それを整理しましょう。

核店舗
 SCの中核となる店舗。マグネットストアともいいます
テナント
 SCに賃借によって出店する店舗。売り場面積が大きく、集客力の強いテナントをキーテナントといいます
デベロッパ
 店舗施設開発者のこと。いわゆる一般商社がデベロッパーになる場合と、大型店舗がデベロッパーになる場合とがあります。

 

続く。