自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第67話 運営管理21 マーチャンダイジング

今回は流通業の活動における中心的なテーマであるマーチャンダイジング、次いで商品管理について見ていく。商品管理はマーチャンダイジング目標を達成するための具体的な管理活動であり、「効果的な市場戦略と健全な財務戦略の結合によって構築される」という考え方に基づいている。

マーチャンダイジングの定義>
 流通業がその目的(目標)を達成するために、マーケティング戦略に沿って、商品、サービスおよびその組み合わせを、最終消費者のニーズに最もよく適合し、かつ消費者価値を増大するような方法で提案するための、計画・実行・管理のこと、と定義されている。

<5つの適正>
 アメリカ・マーケティング協会(AMA)によるマーチャンダイジングの定義は、「適正な商品を、適正な場所で、適正な時期に、適正な数量を適正な価格5つの適正でマーケティングすることに関する諸計画」としているが、その後の改訂で「インストア・ディスプレイを展開するメーカーの販促活動および小売業における商品アイテムと商品ラインの明確化」としている。

<ヴィジュアル・マーチャンダイジング(VMD)>
 小売業の販売戦略を実践する上で、自店のコンセプトを、視覚表現を通じて消費者に訴求する仕組みや手法のこと。

<ライフスタイル・マーチャンダイジング
 顧客のライフスタイルを中心にマーチャンダイジング戦略を行うこと。

スクランブルド・マーチャンダイジング
 小売業者が、従来の取扱品目や商品分類にこだわらず、用途別・購買行動別などで品揃えを行うこと。

ここまで用語の説明を中心にみてきたが、本格的な内容はここから。

次に商品管理にうつる。
商品管理はマーチャンダイジング目標を達成するための具体的な管理活動のこと。商品管理は市場戦略と財務戦略の両面から捉えていく必要がある。市場戦略に基づいた商品構成と品揃えと適正な利益の確保と商品投下資本の効率化を両立させた管理活動が必要であるということだ。
商品予算計画についてみていこう。
特定の期間に対して金額で示された明細なマーチャンダイジング活動のおおよその計画をさすが、その目的は、金額で目標を設定し、マーチャンダイジング活動を推し進める財務的側面の計画を立案することである。
商品予算計画は、売上総利益(粗利益)に影響を及ぼす要因について予測される金額を設定すること。だから、売上高予算、在庫高予算、値入高予算、仕入高予算など設定することである。
売上総利益と各予算は、商品投下資本粗利益率という指標で示されることになる。

難しい?

まだまだこれからっす。

商品投下資本粗利益率(GMROI)
 小売経営におけるマーチャンダイジング管理の財務的な側面として、商品投下資本の効率を測定し、在庫投資の回収を管理するための指標。単位は%。
売上総利益(粗利益)を平均在庫高(原価)で割ったもの、あるいは、売上総利益率と商品投下資本回転率の積で表される。

GMROI(%)=売上総利益(粗利益)÷平均在庫高(原価)×100
        =売上総利益率×商品投下資本回転率
もっとも、売上総利益÷平均在庫高(原価)×100 でいける。

交差比率(交差主義比率)
 商品在庫投資の管理を売価基準で考えるもの。
GMROIは投下資本の収益性を、交差比率は商品に投下した資本の回収の早さという観点から資本効率を見る指標
交差比率(%)=売上総利益率×商品回転数
       =売上総利益÷平均在庫高(売価)×100
※平均在庫高を売価としているところがGMROIと異なる。

っと、GMROIと交差比率は与えられた条件からそれぞれを求めるという計算問題がほとんどだろう。
式の変形を含めて理屈を押さえておけば問題はなかろうと判断。

商品回転率(単位;回)
 一定期間内に、商品が何回転したかを示すもの
販売効率や資本効率を把握することができる。商品回転率には次の3つの算出方法がある。分子と分母の基準を揃えることに注意。
1)売価法による商品回転率=売上高÷平均在庫高(売価)
2)原価法による商品回転率=売上原価÷平均在庫高(原価)
3)数量法による商品回転率=売上数量÷平均在庫高(数量)
なお、平均在庫高の算出方法は次のとおり。
 平均在庫高=(期首棚卸高+期末棚卸高)÷2
      =各月期末在庫高の総計÷12

今日はここまで。