自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第91話 経営情報システム② メモリ

今回はコンピュータの5大装置の一つ、記憶装置(メモリ)についてみていきましょう。
1.記憶装置
 記憶装置には、CPU内部で使われるものから、HDD(ハードディスク)なども含まれる。記憶装置は、読み書きの速さと容量はトレードオフの関係にあって、読み書きを早くしようとするほど記憶容量あたりの製造コストが高くなるため、高速処理が必要なメモリは小さな容量のものを用いる。
 ●レジスタ → CPU内部で一時的にデータの保存を行うための高速メモリ
 ●キャッシュメモリ → SRAM
 ●主記憶装置、ディスクキャッシュ → DRAM
 ●補助記憶装置 → HDD、CD-ROMなど

 半導体メモリには、ROMとRAMがある。
ROMとは、 Read Only Memory で、名前のとおり、読み出し専用であったが現在では書き換え可能なROMも多くなっているそうだ。電源を切っても内容が消えない不揮発性の素子である。

 ●ROM → 電源を切っても内容が消えない

ROMにはいくつかの種類がある。マスクROMは、製造時にデータを書き込みと、後から一切書き込みが出来ないメモリである。だからBIOS(バイオス)なんかはマスクROMだ。PROM( Programmable ROM )とは、特殊な装置を用いて一度だけデータを書き込めるようにしたROM。まっさらなメディアに1回だけ書き込めるメディアのこと。EPROM( Erasable Progammable ROM )とは、データの消去が可能なROM。まっさらなメディアに書いちゃ消し、書いちゃ消しってできるメディアのこと。なお、データの消去には紫外線を用いる。次はEEPROM( Electrically Erasable and Programmable ROM )とは、電気的にデータの消去が可能なROMである。書き込んだデータを電気的に消去できるため、何回でも消去/書き換えがOKとなる。フラッシュメモリやSDカードなどに利用されている。

 ●マスクROM → 一切書き込み不可
 ●PROM → 1回だけ書き込み可
 ●EPROM → データの消去が可能。紫外線を用いて消去する
 ●EEPROM → 電気的に消去が可。フラッシュメモリやSDカードなど

続いてはRAM。
RAMとは、Random Access Memory で電気的に読み書きが可能なメモリ。電源を切るとデータを失う揮発性の素子である。

 ●RAM → 電源を切るとデータが消える

RAMにもいくつかの種類がある。DRAM( Dynamic Random Access Memory )とは、読み書きが自由に行えるRAMの一つ。DRAMにはRDRAM、SDRAM、DDR SDRAMとがある。RDRAMはゲーム機に搭載された。SDRAMは、CPUのクロックに同期させ、より高速な動作が実現できる。DDR SDRAMは、 Double Date Rate SDRAM と呼ばれ、CPUのクロック信号により精緻に同期して、SDRAMのデータ転送速度を倍加させたもの。
DRAMのほかに、SRAMがあり、これは Static Random Access Memory と呼ばれている。DRAMより高速でキャッシュメモリに利用される。

 ●DRAM → 処理速度遅い・用途は主記憶装置・リフレッシュ必要
 ●SRAM → 処理速度速い・用途はキャッシュメモリ・リフレッシュ不要

VRAMとは、ディスプレイに表示される内容を保持しているメモリ。画面に表示できる最大解像度や最大同時発色数はVRAMの容量に左右される。

 ●VRAM → ディスプレイに関連するメモリ

メモリの高速化には、メモリそのものの改良に加えてメモリシステムの工夫による方法がある。
キャッシュメモリ
 キャッシュメモリは、CPUと主記憶装置の間に位置し、速度ギャップを埋める働きを持つ。厳密に言えば、キャッシュメモリはCPUに内蔵されている。CPU(レジスタ)は容量が小さい割には高速だ。主記憶は容量は相対的に大きい代わりに低速。ここに速度にギャップが生じる。このギャップを埋める働きをするのがキャッシュメモリというわけだ。
②メモリインタリーブ
 アクセスを集中させないように、バンクへのアクセスを平準化する働き。

 ●キャッシュメモリ → CPUと主記憶との間。SRAM
 ●メモリインタリーブ → アクセスを平準化

なお、ディスクキャッシュは主記憶装置と補助記憶装置との速度差を埋めるためのメモリ。DRAMが使われる。
たとえば、プログラムの実行と終了を繰り返すと、記憶領域に断片領域が生じる。これをフラグメンテーション(断片化)といい、このフラグメンテーション領域を集めて利用できる大きさにまとめることをガーベジコレクションという。

 ●ガーベジコレクション → メモリに対して使用可能領域を指定

また、メモリ上のデジタル情報は、ノイズなどに干渉されて内容が変化することがある。信頼性を向上させるため、変化したビットを正しく訂正できる機能を持つメモリが存在する。このような変化(誤り)を自動的に検知し、訂正する技法をECC(誤り符合訂正)という。元のデータに誤り訂正用の情報を付加し、算術結果からヒットの誤りを検出して訂正するハミング符号という手法が採用されている。

続きます。