自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

財務会計【19年度 第10問】

【平成19年度 第10問(設問2)】
次の製品別の販売価格および原価等のデータに基づき、下記の設問に答えよ。

                製品A   製品B    製品C
販売価格            6,000円      9,000円   12,000円
単位あたり変動費          4,200円      6,300円     8,400円
限界利益率          (  )% (  )%   (  )%
単位あたり設備稼働時間     1時間    2時間    4時間
最大可能販売数量         400kg         200kg          120kg
共通製造固定費                577,000円
共通販売・一般管理固定費           320,000円

最大可能な設備稼働時間が1,000時間であるとき、営業利益を最大にする各製品の実現可能な販売数量の組み合わせとして最も適切なものはどれか(単位:kg)。

ア A:120  B:200  C:120
イ A:200  B:200  C:100
ウ A:400  B:600  C:120
エ A:400  B:200  C:50

 

 

 

まずは(  )がうざったいので明らかにしておきたい。
製品Aについて、販売価格=6,000円、変動費=4,200 だから、
変動費率=70% だし、限界利益率=30% だ。
ついでにBもCも計算すると変動費率=70%で、限界利益率=30%だ。

ところで、この問いは「営業利益を最大にする」とあるから個あたりの利益が分かるとよいのだと思いますね。だから、個あたりの限界利益を求めてみよう。
製品Aは、販売価格6,000円×限界利益率30%=個あたり限界利益1,800円
製品Bは、同様に、9,000円×30%=2,700円
製品Cは、12,000円×30%=3,600円  となる。
次に、設備の最大稼働時間が1,000時間という制約があるのでコイツも考えておかねばなるまい。つまり、各製品の、稼働時間1時間あたりの限界利益が多いものを優先に作りこむ必要があるということだな。短い時間で利益の出る製品をたくさん作れたほうが、すなわち生産性がよく、かつ利益の高い製品から順番に稼働時間を割り付けるのが定石だからね。
稼働時間1時間あたりの限界利益は、
製品Aは、限界利益1,800円÷単位あたり設備稼働時間1時間=稼働時間あたり限界利益1,800円
製品Bは、同様に、2,700円÷2=1,350円
製品Cは、3,600円÷4=900円。

したがって、設備稼働時間あたりの限界利益が最も高い製品Aに稼働時間を割り当て、さらに余った時間を製品Bに割り付け、残った時間を製品Cに割り当てるという方法が合理的だ。
製品Aは、最大可能販売数量が400kgなので、1時間×400kg より、製品A=400時間。Maxまで作れる。
同様に、製品Bは、最大可能販売数量が200kgだから、Max作って2時間×200kg より、製品B=400時間。
余った200時間は製品Cに割り当てるから、200時間÷4時間=50kg。

よって、各製品に割り当てる時間は、
製品A→400時間  製品B→400時間  製品C→200時間となり、
各製品の販売数量は、
製品A→400  製品B→200  製品C→50 となる。

したがって、エ が正解である。