自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

経済学・経済政策【23年度 第6問】

【平成23年度 第6問】
いま、家計、企業、政府、外国から構成される経済モデルを考える。各々の記号は、Y:GDP、C:消費支出、I :民間投資支出、G:政府支出、T:租税収入、X:輸出、M:輸入、C0:独立消費、M0:独立輸入であり、単位は兆円とする。また、c:限界消費性向、m:限界輸入性向である。

 生産物市場の均衡条件  Y=C+ I +G+X-M
 消費関数  C=C0+c(Y-T)
       C0=50  c=0.6
 民間投資支出  I =110
 政府支出  G=50
 租税収入  T=50
 輸出     X=80
 輸入関数  M=M0+mY
       M0=10  m=0.1

このモデルから導かれる記述として最も適切なものはどれか。

ア 均衡GDPは600兆円である。
イ 減税が5兆円の規模で実施された場合、均衡GDPは6兆円増加する。
ウ 政府支出が5兆円増加した場合、均衡GDPは12.5兆円増加する。
エ 輸出が10兆円減少した場合、均衡GDPは20兆円増加する。

 

 

 

 

 

このテの問題はまず代入ですね。
消費関数 C=50+0.6(Y-50) ・・・①
輸入関数 M=10+0.1Y ・・・②
均衡式は、Y=C+110+50+80-M ・・・③
①②を③に代入しましょう。
Y={50+0.6(Y-50)}+240-(10+0.1Y)  
これをYについて解きます。
Y=(50+0.6Y-30)+240-10-0.1Y
Y=0.6Y+20+240-10-0.1Y
0.5Y=250
Y=500
よって、均衡GDP=500 ですね。

選択肢を検討します。
アは、先の計算により、均衡GDP=500 より、不適。
イは、T=50がT=45になります。だから①式が、C=50+0.6(Y-45)になるんですね。
したがって、Y={50+0.6(Y-45)}+240-(10+0.1Y) となり、これをYについて解くと、Y=506
ゆえに6兆円増加するので正しい記述。
ウも同様に、G=50をG=55になおして、再計算しましょう。Y=510となり、不適。
エも同様で、X=80をX=70にして再計算しましょう。Y=480となり、不適。
以上により、イ が正解である。