自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

財務会計【平成22年度 第14問(設問2)】

【平成22年度 第14問(設問2)】
B社は全額株主資本で事業活動を行っており、営業利益の確率分布は下表のとおりで今後毎期一定である。なお、営業利益は税・利息支払前利益(EBIT)に等しいものとする。

 

             好況(確率:0.5)  不況(確率:0.5)
営業利益(EBIT)     1,200          800
(単位:万円)

 

B社と資産内容が全く同じで、同一の事業を営むC社が存在するものとする。したがって、C社が生み出す毎期のEBITの確率分布は、B社と全く同一である。ただし、C社とB社では資本構成が異なっており、C社は5,000万円の負債を利用している。この負債の利子率は4%である。この市場において、法人税のみが存在しその実効税率が40%であるとすれば、B社の企業価値とC社の企業価値との差はどのようになるか、最も適切なものを選べ。

 

ア C社の企業価値はB社と変わらない。
イ C社の企業価値はB社より200万円小さい。
ウ C社の企業価値はB社より2,000万円大きい。
エ C社の企業価値はB社より5,000万円大きい。

 

 

 

 

 

 

実はこの設問がMM理論の問題であることに気づけば、アとイはソッコーで消せるんだよね。だって、法人税があって、負債を利用しているんだからC社の方が企業価値は高くなるってのがMM理論の第二命題だから。問題は、企業価値が2,000万円なのか、5,000万円なのかってところだね。ま、負債額と同じだけ価値が高まるとは思えないけれどさ(笑)
まず、与件の確認。
C社は、5,000万円の負債があり、その利子率=4%だ。実効税率は40%だからね。
負債利子=5,000万円×4%=200万円。
節税効果=200万円×40%=80万円。
負債利用による節税効果額を負債コストで割り引くと、負債価値が出せるから、
負債価値=80万円÷4%=2,000万円。
したがって、正解は、ウ だ。