財務会計【平成23年度 第10問】
【平成23年度 第10問】
当社は製品を単一工程で大量生産している。材料はすべて工程の始点で投入している。当月分の製造に関する次の資料により、完成品原価として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
ア 30,000千円
イ 54,250千円
ウ 63,000千円
エ 72,333千円
原価計算に入ります。そんなに難しい論点ではないので慎重に計算できれば問題ないです。先入先出法とか平均法とかの区別をしつつBOX図を駆使すれば問題なくいけそうです。
月初仕掛はないのでBOX図は下図のようになりますね。
当月にすべて投入しています。投入された材料を使用して完成品と仕掛品ができました。
完成品原価を算出しますから完成品に費消された直接材料費と加工費を分けて出してあげればいいわけです。ただし、加工費を求める場合には、月末仕掛品の加工進捗度が40%ですから加工進捗度で按分することが必要です。
直接材料費のkgあたり単価は48,000千円÷1,200kg=40千円/kgです。ゆえに直接材料費は40千円/kg×700kg=28,000千円 ・・・ ①
加工費は、月末仕掛品の進捗度が40%ですから40%分の加工費も加味する必要があります。500kg×40%=200kgですから200kg分の加工費を加味します。
すると、完成品は700kgですから当月投入を900kgだと考えます。
加工費は45,000千円ですから900kg分の700kgで按分します。
したがって、45,000千円×700kg/900kg=35,000千円 ・・・ ②
ゆえに①+②=63,000千円より、正解は、ウ である。