財務会計【平成20年度 第7問】
【平成20年度 第7問】
I社はJ社の発行済み株式総数の70%を8,000千円で一括取得した。株式取得日における個別貸借対照表と連絵kつ貸借対照表は次のとおりであった。連結貸借対照表の空欄AとBに入る数値の計算式の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、上記の株式取得日におけるJ社の資産および負債の評価差額はない(単位:千円)。
〔解答群〕
ア A:(7,000+3,000)-8,000
B:(7,000+3,000)×0.3
イ A:(7,000+3,000)-8,000
B:(12,000+3,000)×0.3
ウ A:8,000-(7,000+3,000)×0.7
B:(7,000+3,000)×0.3
エ A:8,000-(7,000+3,000)×0.7
B:(12,000+3,000)×0.3
本問は全部の株式を取得しないパターンです。
J社の純資産額の70%を8,000千円で取得したということですが、残りの30%分は何?とか70%分はどうすんの? とかいう問題です(笑)
J社の純資産額は10,000千円ですが、その70%分を取得していますから7,000千円ですね。I社はその7,000千円を8,000千円で取得したということです。その差分は1,000千円ですから、この1,000千円がのれんということになります。
さて、J社の残りの3,000千円はどうなるかといいますと、連結貸借対照表の純資産の部に「少数株主持分」として記載されます。
ですから、空欄Aには1,000、Bには3,000が入ることになります。
あとはこのように求めた計算式を探せばよいだけですので、
正解は、ウ である。
なお、本問のように株式の全額を取得しない場合、正ののれんは連結貸借対照表の借方側つまり資産計上し、負ののれんになる場合には損益計算書にマイナス分を計上します。
株式の100%を取得しないような本問の場合には、取得しなかった分を少数株主持分として純資産の部に計上します。