財務会計【平成17年度 第4問】
【平成17年度 第4問】
G社の次の決算財務諸表(要旨)に基づいて、以下の設問に答えよ。
(設問1)
G社の流動比率として最も適切なものはどれか。
ア 28.3% イ 69.8% ウ 95.0% エ 133.3%
(設問2)
G社の固定長期適合率として最も適切なものはどれか。
ア 75.0% イ 83.3% ウ 105.3% エ 120.0%
(設問3)
G社の平均総資本に対する経常利益の割合(総資本経常利益率)は24.0%である。G社の総資本回転率として最も適切なものはどれか。
ア 1.8回 イ 1.9回 ウ 20.0回 エ 2.2回
経営分析に入ります。必ず出題されますからね。確実に点数を上乗せしたいものです。本問は流動比率と固定長期適合率について問うています。
実は二次試験にも事例Ⅳで違う形で出題されます。
設問1ですが、流動比率を求めます。
ですね。決算財務諸表から何が流動資産で何が流動負債だかしっかりと把握する必要があります。
流動資産は現金及び預金を含めて1年以内に現金化できるものですから、
現金及び預金=170 売掛金=240 売買目的有価証券=160 棚卸資産=230 が該当します。
また、流動負債は1年以内に支払いがあるものですから、
支払手形=250 買掛金=210 短期借入金=140 が該当します。
それぞれの和は、
流動資産=170+240+160+230=800
流動負債=250+210+140=600
したがって、流動比率=800÷600=1.333・・・
以上により、正解は、エ である。
次は設問2です。
固定長期適合率は長期安全性を表し、固定資産が長期資本に占める割合のことをいいます。この場合長期資本とは、固定負債および自己資本を指します。だから、固定資産、固定負債、自己資本がわかればOKですね。
固定資産は、建物=300 機械装置=200 土地=410 投資目的の有価証券=90 ですから1,000。
固定負債は、長期借入金のみですので460で、
自己資本は、資本金=500 資本剰余金=60 利益剰余金=180 ですから740です。
固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+自己資本)ですから、
固定長期適合率=1,000÷(460+740)=1,000÷1,200=0.8333・・・
以上により、正解は、イ である。
なお、流動比率は高いほうが望ましく、固定長期適合率は低いほうが望ましい。
最後の設問3であります。
一つずつ紐解いていけば難しくありませんです。
総資本経常利益率=24.0%、経常利益=420 ですから、420÷総資本=0.24 が成り立ちます。これを解くと、総資本=1,750 です。
よって総資本回転率=3,500÷1,750=2.0 と判明。
以上により、正解は、ウ である。