財務会計【平成19年度 第9問】
【平成19年度 第9問】
A社とB社の貸借対照表(要約)は次のとおりである。両社の流動性に関する記述として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
ア 自己資本比率はA社がB社より良好であるが、固定長期適合率はB社がA社
より良好である。
イ 自己資本比率はB社がA社より良好であるが、固定長期適合率はA社がB社
より良好である。
ウ 当座比率はA社がB社より良好であるが、流動比率はB社がA社より良好で
ある。
エ 当座比率はB社がA社より良好であるが、流動比率はA社がB社より良好で
ある。
さて、地味にやりますか(笑)
自己資本比率は総資産に占める自己資本の割合です。自己資本の割合ですから高いほうがよいですね。
自己資本 A:250÷470 B:200÷440
これ、計算します? したくないですね。カンタンに計算出来ないということは何かの工夫をすればいいのかな?
少なくてもAは50%を下回っていないですね。でもBは確実に50%はないですね。つまりはAの方が良好だと分かります。
固定長期適合率 A:150÷330 B:150÷300
同じように考えると、Aは50%未満だし、Bはちょうど50%ですね。固定長期適合率は低いほうが望ましいのでAが良好だと分かります。
したがって、選択肢のアとイは消去できます。
当座比率 A:160÷140 B:180÷140
当座資産÷流動負債ですね。これは分母が同じですから分かりやすいです。当座比率は高いほうが望ましいですからBのほうが良好です。
流動比率 A:320÷140 B:290÷240
Aは2倍を超えていますし、Bは1倍を少し超えたくらいですね。つまり、流動比率も高いほうが望ましいですからAが良好だといえます。
以上により、当座比率はB、流動比率はAが良好ですから正解は、エ である。
ちなみに、当座資産はこう覚えるそうです。
『げんきん うけ うり あり たおれ』
現金預金と受取手形、売掛金、有価証券、貸倒引当金だそうです。
もちろん、どっかの受け売りですが。