自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

経済学・経済政策【平成22年度 第20問】

【平成22年度 第20問】
 生産性向上に関し、全要素生産性(TFP:Total Factor Productivity)の重要性に注目が集まっている。ある国のマクロ生産関数を次のように設定する。

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 ここで、YはGDP、Kは投入資本量、Lは投入労働量、αはパラメーター(0≦α≦1)である。この式から、以下の式が導出できる。

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 TFPの変化率に相当するものとして、最も適切なものはどれか。

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結論を言えば、本問も知っている知らないのレベルなんです。
与件のY=で始まる式は、コブ=ダグラス型生産関数といい、収穫一定、限界生産力低減となっています。
このY=で始まる式を、対数をとって微分すると⊿Y/Y=で始まる式に変形できます。よく分からないので暗記します。

いま、YはGDPだし、Kは投入資本量だし、Lは投入労働量です。
じゃぁ、Aって何だよ? ってことですが、Aはただの正の整数です。

⊿Y/YはGDPの増加率ですから、つまりは、経済成長率ですね。
⊿A/Aは正の整数の増加率。
⊿K/Kは資本の増加率ですし、⊿L/Lは労働人口増加率です。

現実の経済において、資本の増加率も労働人口増加率も分かっていますからそれらを代入してやることで⊿A/Aを求めることができます。
その結果、⊿A/Aが最も経済成長に寄与していることが分かりました。
ですので、このAを『技術進歩率』とか『全要素生産性』とかいう名前をこしらえることにしました。
ゆえに⊿A/Aは全要素生産性の増加率を示すことになりますので本問の正解は、ウ ということになるんですね。