自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

運営管理【平成17年度 第11問】

【平成17年度 第11問】
 管理図に関する次の記述のうち、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 管理限界線の設定では、いずれの管理図でも品質特性値が正規分布に従うと
 仮定されている。
b サンプルサイズを大きくすると、工程平均などの小さな変化が検出できなくなる。
c 管理限界は、工程のばらつきを反映したもので、製品の規格値とは無関係であ
 る。
d 第1種の過誤は、工程が本当は管理状態であるときに管理状態ではないと推測
 する誤りである。


〔解答群〕

ア a と b   イ a と c   ウ b と c   エ b と d   オ c と d

 

 

 

 

 

 

 

 

管理図はQCの七つ道具の一つですが、管理図だけでも数多く種類があります。正直言うと、「こんなの、知らんわ」と言いたくなります。実際に出題されたら潔く諦めることでしょう。
管理図は計量値をデータに用いるときと計数値をデータに用いるときとで使用する管理図が異なります。
計量値の管理図は、計量値そのものが連続的なデータですからそのバラツキは正規分布だと仮定します。一方で、個数など計数値を用いる場合には正規分布になるとは限りません。二項分布やポアソン分布に基づく、とされていますがこうなの知りません。選択肢aは不適です。
次のbですが、サンプルサイズが大きい場合、サンプル数が多いですからデータの変化を細かく見ることができます。逆にサンプルサイズが小さいと、少しのデータのバラツキでも大きな変化として現れてしまいますから傾向分析するにはデータが不足します。サンプルサイズを大きくする場合、小さな変化を傾向として捉えることができるようになりますから、「小さな変化が検出できなくなる」とする本肢の記述は誤りです。
選択肢cですが、管理限界とはデータから計算された便宜上の区分線であり、規格の区分線ではないです。管理限界の中にあっても製品規格から外れることもありますので、管理限界は製品規格とは何ら関係はないです。

第1種の過誤は、生産者危険といいます。本当は不良品とみなさなくてもいいのに、全体を不良品とみなしてしまうことです。「あわてものの誤り」ともいいますね。管理限界を外れてしまったがために、不良原因がないのに対策を検討することになってしまいます。
なお、第2種の過誤は「消費者危険」といい、「ぼんやりものの誤り」とも呼ばれます

以上により、選択肢cとdが正しいので、オ が正解である。