経営法務【平成23年度 第10問】
【平成23年度 第10問】
次の文章は、不正競争防止法の解説である。空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。
不正競争防止法第2条第1項第3号は、商品の形態を模倣から保護する規定である。その形態が意匠法における登録の要件を( A )。ただし、その形態が( B )形態である場合には、保護を受けることができない。また、保護を受けることができる期間は、最初の( C )の日から( D )である。
〔解答群〕
ア A:満たさなくてもよい B:商品の通常有する C:販売 D:3年間
イ A:満たさなくてもよい B:新規性のない C:製造 D:3年間
ウ A:満たす必要がある B:商品の通常有する C:販売 D:5年間
エ A:満たす必要がある B:新規性のない C:製造 D:5年間
不正競争防止法はそもそも「不正競争」を防止するための法律だったはずです。需要者がコンランしてしまうようなことをしちゃだめよ、ということなんです。さらに第2条第1項第3号で商品の形態を模倣から保護する規定をおいていますが、意匠権で保護されているものだろうが意匠権が設定されなかろうが、需要者が混乱してはいけないわけで、そういう意味で意匠権の登録要件を満たす必要はない訳です。だから誰でも見間違えようのない場合には同法では保護されないことになっている。つまり、「通常商品が有する形態」であれば需要者が混乱することはないからだ。
なお、不競法では日本国内において最初に販売してから3年が経過するまで保護されるとしている。
以上により、正解は、ア である。