石川の経済、青と赤
『石川の経済』は公務員試験などの国家試験対策に用いる入門書的な位置づけのテキストだ。とても親切に書かれたテキストだ。本テキストに無料の動画を視聴し、セットでチャプターを消化したことを覚えている。
当然に本テキストはミクロ経済とマクロ経済に分かれている。個人の消費行動と企業の生産行動について、効用を最大化する行動と利潤を追求する行動とを学ぶのがミクロ経済。個々の企業と個人について論じるわけだ。もちろん、ここには個人の効用を最大化しようとする効用最大化行動と、企業が利潤を追求するという利潤最大化行動について学ぶ。市場で決まる価格。完全競争市場や独占市場、資源をいかに効率よく配分するかといった余剰分析。ゲーム理論。石川の経済では赤いテキストだ。
一方、青い本が国単位での経済活動について考えるのがマクロ経済。どちらもとても分かりやすい。
診断士試験ではミクロ経済の方が得点しやすいと言われているが、著者は反対にマクロ経済の方が得点源であった。これは完全な好き嫌い。でも今にして思えばミクロの方が論点的には易しい気がする。石川の経済は導入から易しく解説してくれている。テキストの内容よりも石川先生の人柄が好きで、という受験生も少なくない。
自分は石川の経済で経済学で高得点が取れたと思っている。スピテキでもスピ問でもなく石川の経済だと思う。それなりにコンプリートするには時間を要するけれども結果的には自分に合った学習法であったといえる。