点数を積み上げるのではなく、点数を削られないように書こう
23年度の事例Ⅱで
「B社は市場浸透戦略を採用した」とかいう設問があった。
アンゾフの成長マトリクスを意識しているのだろうけれど、市場浸透戦略だから、現在の市場でいかにシェアを上げていくかという戦略で、既存顧客への販売量増加と潜在顧客の掘り起こしが中心であり、販売促進や顧客サービスの充実、商品ラインの充実などが中心となるわけで、
① 顧客購入量を増加させる
② 競争企業の顧客の誘因
③ 非使用者の説得
が主な戦術になるはず、と考えた。
中小企業診断士試験だから、大手競合と真正面から戦うわけがない。第一、戦ったって勝てない。競争戦略の主たるは「競争しないこと」が戦略なわけだ。
つまるところ、そういった中小企業ならではの戦略に沿った解答を書かないと点数が取れない試験なのである。
教科書どおりに、というのはこういうことだ。
事例をいくつか解いてきて分かったけれど、
点数を積み上げようとするのではなく、
点数を落とさないように書こう、
とすることこそ、大事なことなんではないか、少なくとも二次試験を突破するために必要なスキルはそれなんではないかと思うようになった。
いやいや、実は、合格者の再現答案を眺めていて
「あ、この程度でOKなんだぁ」
「あ、格好つけて書かなくていいのか」
とか
「ありゃ、ここまで書ければいいのか」
とかそういう感想が多いんだよね。
もちろん限られた80分という時間の制約もあるわけだし、当日の緊張感の中で解くのは相当なプレッシャーに違いないからそういう解答になってしまうのではないかなと思う。
もっとも、合格者の再現答案が正解の答案に近いわけだが、必ずしもA評価の答案とは限らない。だから過信は禁物なんだが、ある受験校のウェブに再現答案として掲載されている以上、正解に近い解答をチョイスして掲載している(そう、勝手に思っているだけ)だろうからまったくデタラメな解答ではないことになる。
55~60点くらい?
みたいな印象で眺めている。
出来ることなら多面的な、総花的な解答が書けるようになりたい。そうすれば点数がゼロではなくなるからね(笑)
残された期間は2ヶ月弱。
どこまで仕上がるか、ワクワク。