自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第59話 運営管理⑰ スーパーでの買い物が楽しくなります

店舗管理は3回目になります。
今回から具体的な店舗運営についてのハナシが出てきますからね。
こういうことを知ると、スーパーに行くのが楽しくなりますよ~(笑)

まずは、店舗施設の機能と店舗設計についてみていきます。

店舗が持つ機能としては次の6つがある。

1.訴求機能(知らしめる)
2.誘導機能(入らせる・回らせる)
3.演出機能(魅せる)
4.選択機能(選ばせる)
5.購入促進機能(買わせる)
6.情報発信機能(伝える)

訴求機能は、店舗の存在を知らしめる、目立たせる機能であるから店構えや外装、看板、店頭のデザインなどによって店舗の所在や個性をアピールするというものです。それぞれのお店はみんな個性的な外観をしていますからね。
誘導機能は、店内に顧客を誘導する機能です。店頭の演出や入りやすい出入り口とかですね。ひょっとしたら、スーパーの店頭で焼いている移動式の焼き鳥屋さんもそれかなぁ??
演出機能とは、実際に店に入ってからの機能。商品の魅力を演出し、見やすい陳列、色彩や照明など視覚的な要素が中心です。
選択機能は、選びやすさ=触れやすさを重視した商品陳列、関連陳列の配置、什器、POPの利用などが該当します。

購入促進機能は、買いやすさを実現する機能ですが、販売方法や従業員の対応、PPOPなどを活用していきます。
情報発信機能は、ビジュアル的な展示陳列やポスター、POP、チラシ、掲示板などにより、顧客に対して情報を発信する機能のことです。
だから店内に入って目にするいろんなモノそのものにちゃんと意味があるということなんですね。

次に販売形態と売り場について概観しましょう。

販売形態は3つに分類できます。
1.対面販売
2.側面販売
3.セルフサービス

対面販売は、販売員がショーケースなどの什器をはさんで、顧客の対応をする形態です。高級品やブランド品、薬、化粧品などをイメージすればよいでしょうか。
対面販売は、“管理と説明”がキーとなります。
つまり、商品は常に販売員により差し出され、その管理下にあるので破損、汚損、万引きなどから商品を守ることが出来ます。それに商品説明をしやすいことが挙げられます。対面で説明できますから、顧客に納得して買ってもらうことが出来ますね。
逆に対面販売ならではのデメリットもあります。顧客が自由に商品を選べないこと。販売員のコストがかかること。販売員用の動線やスペースが必要になることが挙げられます。対面販売での対応をうざったいと思う顧客はいるわけですね。

2つ目は側面販売です。
側面販売は、販売員が顧客と同じ側に立って、説明しながら販売する形態です。
側面販売のメリットは、顧客は自由に商品を選ぶことが出来ること。効率的に販売員を活用できること。店舗スペースの有効活用が可能になることが挙げられます。側面販売の多くは衣料品店やスポーツショップ、靴などの専門店に見られます。
デメリットを挙げるなら、高級品の販売には不向きだということ。販売員の適正配置が難しいということが挙げられます。

3つ目はセルフサービスです。
これはCVS(コンビニエンスストア)やスーパーマーケットでおなじみである。来店客が店内を自由に回遊し、特定の場所のレジで精算する形態。購買頻度が高く、顧客側がよく知っている商品に向いています。効率は最もよいです。

次の話題は店舗設計です。
店舗構成やレイアウト、什器、陳列について概観しましょう。

<店頭閑地(フロントスペース)>
 計画的に儲けられた店頭の空き地。落ち着いた雰囲気やゆとりを感じさせたり、店舗そのものを引き立たせたりする効果あり
<出入口>
 基本的には入りやすいさが重要な要素ですが、一般的に最寄品を扱う店舗では多く、買回品を扱う店、専門店、飲食店では少ないです。また出入り口の大きさというか、店頭における出入口に占める割合は店頭開放度といい、3タイプあります。
 1.開放型  最寄品を扱う店舗
 2.半閉鎖型  最寄品、最寄品的買回品を扱う店舗
 3.閉鎖型  買回品を扱う店舗

 また、出入り口の数は、一般的には最寄品店は多く、買回品店や専門品店、飲食店は少ない傾向にあります。通路の本数に合わせて出入り口を設けるのが一般的です。
<犬走り>
 本来は建築用語ですが、店舗関連で使われる場合は、出入り口のドアラインの外側と踏み込みを含めた部分をいいます。
<ショーウィンドウ(SW)>
 説明するまでもないですね。
<開放度と開放感(透視度)>
 開放度は物理的な店内外のつながりの度合いを示しています。分かりやすく言いますと、店内と店の外が仕切られているかどうかの程度です。青果店のような出入り口がオープンになっている店舗を「開放度が高い」といいます
 これに対して、店舗の間口全体から店内を見通せる割合を開放感(透視度)といいます。コンビになんかは店内と店の外が完全に仕切られていますから開放度は低いですし、前面がガラス張りですから開放感は高いです。

次は外装です。
ファザード
 店舗正面の外観のこと。パラペットと店頭を含みます
パラペット
 店舗建物正面の上部部分。店頭の上あたりですかね。
だからパラペット部分にある看板は「パラペット看板」といいまして、その他も看板は屋上看板や袖看板、スタンド看板、壁面看板などがあります。

次回へ続きます。