自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

経済学・経済政策【平成19年度 第6問】

【平成19年度 第6問】
次のデフレーションに関する文章中の空欄A~Cに入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

 

 デフレーションは需要の衰退によってもたらされ、貨幣の実質価値を高める効果をもち、( A )への所得の再分配を生じさせる。また、人々が( B )を予想すれば、支出を手控えることになり、デフレ・スパイラルに陥り、不況をさらに悪化させることがある。需要の衰退が生じている場合、「需要不足失業」とも呼ばれる( C )が観察され、需要拡大政策の発動を通じて失業の解消に努めることが要請される。


〔解答群〕
ア A:債権者から債務者  B:物価の持続的下落  C:循環的失業 
イ A:債権者から債務者  B:物価の持続的上昇  C:摩擦的失業 
ウ A:債務者から債権者  B:物価の持続的下落  C:構造的失業 
エ A:債務者から債権者  B:物価の持続的下落  C:循環的失業 
オ A:債務者から債権者  B:物価の持続的上昇  C:摩擦的失業 

 

 

 

デフレは貨幣価値が高くなります。たとえば、デフレ下での100万円の負債とインフレ下での100万円の負債を比較した場合、デフレは貨幣価値が高い状態なのでデフレ下での負債のほうが金額的にはキツいですよね。逆に言えば、100万円の債権を持っている場合、デフレが進行すると100万円の貨幣価値が上昇するわけです。したがって、デフレが進行すると債務者から債権者への所得の再分配が生じます。
このように貨幣価値が高い状態ですから貨幣を持っている方がトクなのではないかと思ってしまいます。つまり、将来も安く手に入るなら今買う必要がないということになりますから、( B )には物価の継続的下落が当てはまります。
デフレが進行し、不況が悪化すると生じるのが景気循環に伴う失業、つまり循環的失業です。
したがって、正解は、エ である。