自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

財務会計【平成19年度 第10問(設問1)】

【平成19年度 第10問(設問1)】
 次の製品別の販売価格および原価等のデータに基づき、下記の設問に答えよ。

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損益分岐点売上高として最も適切なものはどれか(単位:円)。

ア 2,900,000   イ 2,909,000   ウ 2,990,000   エ 2,999,000

 

 

 

 

 

 

セールスミックスの問題と見せかけて損益分岐点売上を求める問題です。損益分岐点売上は売上高と費用がイーブンになる売上高です。つまり利益=ゼロの状態です。
BEPのもとになる式は、売上高S=変動費VC+固定費FC+利益 ですね。
また、売上高S-変動費VC=限界利益MP でしたね。さらに売上高に占める限界利益の割合が限界利益率です。
BEP=固定費FC÷限界利益率 でした。限界利益率=1-変動費率 であることも忘れてはいけません。

そこで本問では限界利益率が空欄になっています。まずは限界利益率を出すことから始めましょう。
販売価格が分かり、単位あたり変動費が分かっていますから、
製品A:販売価格6,000に対して変動費4,200ですから変動費率=70%です。ゆえに限界利益率=30%です。
製品B:同じく変動費率70%、限界利益率=30%です。
製品Cも同じで限界利益率=30%です。
次は固定費が分かればOKですね。共通の固定費は577,000+320,000=897,000円です。
ゆえに、BEP=897,000÷0.3=2,990,000 です。
以上により、正解は、ウ である。