自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

平成24年度事例4

この事例は右手がどんどん動いていくのに、初見で自己採点レベル48点だったという体たらく。そそっかしい計算ミス、いわゆるボーンヘッドの連続で足切りの危機。それの振り返り。

 

第1問 損益計算書作成

条件に従って計算できれば問題ないんだけれど、一つでもミスると連鎖して全滅する。初見のときには連鎖して自滅した感じだ。

・改修費用=180,000千円 手持ちの現金:50,000千円+借入金130,000千円(金利4%)。耐用年数10年で残存価額ゼロの定額法で減価償却する。DEP=18,000千円

 

・改修後の客単価は@23,000 初年度の客数17,000人、2年目以降18,000人

・また固定費のうち、設備保守修繕費が20%増の12,000  水道光熱費は10%増の44,000  広告宣伝費は10%増の7,150  が見込まれている。残る固定費は不変

これらを踏まえて、

①売上高

 初年度:@23,000×17,000人=391,000千円 

 2年目以降:@23,000×18,000人=414,000千円

 

②売上原価

 売上原価は変動売上原価と同じだから、もともと16,500人で92,400千円なので92,400×17,000/16,500=95,200

売上総利益

 売上高−売上原価=売上総利益だから、414,000-95,200=295,800

販管費

 販管費は変動販管費+固定費だから、変動販管費は、もともと16,500人で43,890千円なので、43,890×17,000/16,500=45,220

 固定費=設備保守修繕費+水道光熱費宣伝広告費+事務通信費+人件費+減価償却費 だから、固定費=44,000+6,000+7,150+12,000+119,300+43,400=231,850

 ゆえに、販管費=45,220+231,850=277,070

⑤営業利益

 売上総利益販管費=295,800-277,070=18,730

営業外収益

 与件より発生しない、とある。

⑦営業外費用

 金融機関から130,000千円を金利4%で借入するから、支払利息=130,000×4%=5,200千円。よって、営業外費用=19,160+5,200=24,360

⑧経常利益

 営業利益(+営業外収益)-営業外費用=18,730-24,360=-5,630

<初年度の損益計算書>

売上高    391,000

売上原価   95,200

売上総利益  295,800

販管費    277,070

営業利益   18,730

営業外費用  24,360

経常利益   −5,630

 

同様に、2年目以降は

①売上高

 @23,000×18,000人=414,000千円

②売上原価

 92,400×18,000/16,500=100,800

売上総利益

 414,000−100,800=313,200

販管費

 変動販管費=43,890×18,000/16,500=47,880

 固定費=231,850

 47,880+231,850=279,730

⑤営業利益

 313,200-231,850=33,470

⑥営業外費用=24,360

⑦経常利益

 33,470-24,360=9,110

<2年目の損益計算書>

売上高    414,000

売上原価   100,800

売上総利益  313,200

販管費    279,730

営業利益   33,470

営業外費用  24,360

経常利益   9,110

 

設問1でミスったのは売上原価の算定でボーンヘッドをやってしまった。変動売上原価+変動販管費を求めて変動費率を出してしまったんですな。ごちゃごちゃやらないで素直にやっておけばよかったのにね。だからここでほぼ壊滅したんで40点取り損ねたわけ。

 

(設問2)

改修工事を行ったことで売上高増、販管費増、支払利息増、有形固定資産増、負債増となったことが分かる。この改修投資によって収益性が改善したかどうかがわかる指標は、

①改修イコール投資なので、投資のリターンを計る指標の「総資本経常利益率」をチョイス。これが選べなかった。

②借入して支払利息が増加しているので「売上高経常利益率

稼働率が悪く、売上に貢献できなかった旧館を改修した結果、売上増、客数増なんだから「有形固定資産回転率」

ゆえに、 総資本経常利益率  1.29%

     売上高経常利益率  2.20%

     有形固定資産回転率  0.69回

 

(設問3)

NPVの問題だが、実はこの問題はそんなに難しくない。設問1でPLを作成しているからだろう。ただ、改修前の営業キャッシュフローが、改修したことでどれだけ純増したかを確かめる必要があるのでそこだけ注意が必要だ。

・改修前の営業利益=-13,490 初年度=18,730 2年目以降=33,470

・営業CF=営業利益×(1-実効税率)+減価償却

ゆえに、初年度の営業CFは、

{18,730-(-13,490)}×(1-0.4)+18,000=37,332

2年目以降の営業CFは、

{33,470-(-13,490)}×(1-0.4)+18,000=46,176

現価係数は、6%/1年=0.943 6%/10年=7.360 だが、2年目〜10年目は9年間だから7.360-0.943=6.417 を用いる。初期投資=180,000 を忘れずに。

NPV=37,332×0.943+46,176×6.417-180,000

  =35,204.076+296,311.392-180,000

  =151,515.468(千円)

ゆえにNPVは正のため、この投資案を実行すべきである。

 

計算過程を記述する必要があるから途中式などを丁寧に書くと部分点が狙えそう。

 

 

第2問(設問1)

・旧館を閉鎖、新館のみで営業。@20,000で客数15,000人

 →売上高=20,000×15,000=300,000千円

・人件費、DEP除く固定費は30%減

 →固定費=207,200千円  人件費=119,300  DEP=25,400

 →207,200-119,300-25,400=62,500

 →62,500×(1-0.3)=43,750

 →新館のみの固定費=188,450

求めるのは損益分岐点比率。変動費率が分かれば良い。

売上原価=92,400×15,000/16,500=84,000 (←変動売上原価)

変動販管費=43,890×15,000/16,500=39,900

ゆえに変動費総額=123,900  変動費率=123,900/300,000=0.413

したがって、損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動費率)

=188,450/(1-0.413)=321,039.9182282・・・ →321,040(千円未満四捨五入)

損益分岐点比率=321,040÷300,000×100=107.013%

 

(設問2)

改善策実施後の損益分岐点比率=90% より、損益分岐点売上高=270,000千円

このときの変動費率=41.3%だから、

損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動費率) より、

270,000=固定費÷(1-0.413) 固定費=158,490

改善策実施前の固定費=188,450 より、

固定費の削減額=188,450-158,490=29,960(千円)

 

初見の時には設問2は売上原価と変動販管費の算出をミスっているからここもほぼ全滅だった。連鎖するからこわいね。

 

第3問(設問1)

企業価値を求めよって。割引キャッシュフロー法を用いよとあるからFCF÷WACCで算出するんだろう。

・単位:千円  千円未満四捨五入

・オーナー夫妻の給与16,000千円は不要(←人件費っすね)

 

今年度の営業利益=-13,490  オーナー夫妻の人件費、つまり販管費が不要になるので、営業利益=-13,490+16,000=2,510

よって、営業キャッシュフロー=2,510×(1-0.4)+25,400=26,906(千円)

ここで、負債=458,300  純資産=114,575 より、

WACC=(458,300×4%×0.6+114,575×5%)÷572.875×100=2.92%

したがって、企業価値=FCF÷WACC=26,906÷2.92%=921,438.35・・・ →921,438千円(千円未満四捨五入)

 

(設問2)

承継先として従業員と同業他社が考えられる。留意点は、従業員の場合、関係者への理解、知識やノウハウを継承するための後継者教育、株式を一定程度後継者に集中させておくことである。同業他社の場合は、まず自社の実力をできる限り磨き上げておくことに加えて、企業風土を守るために事前に経営に参画させること、従業員満足が得られるように従業員に十分な説明をして理解を得ること、関係者への理解を得ることである。

 

24年度は、変動売上原価と変動販管費が与えられた場合の感度分析に課題が残った。かなりあぶなっかしい感じだったの強烈に印象に残ってしまった。だから忘れないだろう。

最後の論述は部分点を稼げる程度にかければいいやね。

 

総じて、CFだのCVPだのNPVだのいつもと変わらぬラインアップの出題。ミスしなければ、というところだろう。ここが合否の分かれ目、か。

 

 

 

平成25年度事例4

昨日解いた25年度の事例4。自分の中ではかなり難易度が高い感じがしていたのだが初見で自己採点67点が取れたものの、なんとなく納得がいかなかったのでじっくりと解いてみた。本エントリはその備忘録だ。

 

第1問

・植物工場設立に必要な資金は150百万円。うち100百万円を出資する。

・出資する100百万円のうち、

 70百万円は余剰資金から。残る30百万円は長期借入金を利用する。

 ①余剰資金から70百万円 → B/Sの「現金及び預金」から拠出

 ②長期借入金の30百万円 → B/Sの「長期借入金」が増える

・100百万円出資して工場を設立するんだから借方の「建物・構築物」が増える

ゆえに、出資後のB/Sの借方は資産合計985、負債は30増加し460。貸借一致の原則より負債・純資産合計も当然に985。

これらを踏まえて指標を選択する。

出資により、現金・預金が減少したのだから「当座比率」。

負債が増加した訳だから「負債比率」。

固定資産が増加したから「固定比率」あたりが候補だろう。

よって、

 (a)    (b)     (c)     

当座比率 230.00%  195.00%

負債比率 81.90%   87.62%

固定比率 73.33%   92.38%

(d) 

出資に伴い、借入の増加、固定資産の増加、現預金の減少が生じるため短期・長期・資本構成の安全性の財務比率が悪化するが、値は適正範囲内にあるため影響は軽微である。

 

第2問(設問1)

・栽培施設の投資。100百万円。耐用年数5年、残存価額ゼロで減価償却

①定額法

 100百万円÷5年=20百万円。ゆえに1期目から5期目まで順に20 20 20 20 20 となる。

②200%定率法

 これは簿記2級を学習していれば難はない。しかも、23年あたりに法改正があった関係で出題されたのではないか?

 耐用年数5年だから、償却率=1÷5=0.2 200%だから0.2×200%=40%。ゆえに、

1期目:100百万円×40%=40百万円  残り60百万円

 

 

2期目:60百万円×40%=24百万円  残り36百万円

 

3期目:36百万円×40%=14.4百万円  残り21.6百万円

 

4期目、5期目は均等償却するとあるから、

4期目:21.6÷2=10.8百万円

5期目:21.6÷2=10.8百万円

よって、順に、40 24 14.4 10.8 10.8 となる。

 

事例4って、設問文で与えられる情報をどんだけ整理して正しく読み取るかが勝負なんだよね。計算とか単純だし、テーマも明確なんだけれど国語力というか読解力がポイントのような気がするんだな、最近は。

 

次は①②の場合の営業キャッシュフローを求める。与件には売上と費用の情報が書かれている。以下、整理するとこんな感じ。

     1期目 2期目 3期目 4期目 5期目

a売上高  50  80  90  90  90 

b変動費  15  24  27  27  27

c固定費  18  18  18  18  18

ここで、開業資金として50百万円借り入れているので支払利息を計算する。

d支払利   2  1.6     1.2     0.8    0.4

a-b-c-d          15        36.4        43.8        44.2       44.6

ここまで整理したら

①定額法の場合。毎期20ずつの減価償却費だから、

    1期目 2期目 3期目 4期目 5期目 合 計

DEP   20  20  20  20  20 100

ゆえに営業利益は

     1期目 2期目 3期目 4期目 5期目

営業利益       -5          16.4        23.8       24.2       24.6

実効税率=40%より、

      1期目 2期目 3期目 4期目 5期目   合計

税引後利益    -5          9.84       14.28     14.52     14.76  48.4

したがって、営業キャッシュフロー=税引後利益+減価償却費 だから

営業キャッシュフロー=48.4+100=148.4

②200%定率法の場合。毎期の減価償却費は異なるので注意。

1期目から順に、40  24  14.4  10.8  10.8

営業利益は、-25  12.4  29.4  33.4  33.8

税引後利益は、-25  7.44  17.64  20.04  20.28 合計40.4

したがって、営業キャッシュフロー=40.4+100=140.4

この設問1は営業利益が赤字になった場合、法人税がかからないというところがポイントのようだ。

 

(設問2)営業キャッシュフローが一致しなかった理由の記述。

定率法は、損失が発生した第1期の減価償却費が大きく、節税効果が小さくなったため。

 

(設問3)

この問題、(a)(b)(c)とあって、特に(b)は営業CFと財務CF、投資CFをミックスした問題で、初見の時には時間もなかったので解くことを諦めた問題だ。ちなみに(a)(c)はカンタンだ。

(a)現金有高が多くなるのは金融機関からの借入、私募債のどっち?という問題。

借 入 1期目 2期目 3期目 4期目 5期目 合 計

返済額  10  10  10  10  10  50

支払利   2   1.6    1.2     0.8    0.4   6

 

私募債 1期目 2期目 3期目 4期目 5期目 合 計

返済額   0   0   0   0  50  50

利払い   2   2   2   2   2  10

 

これを見ただけでも金融機関からの借入のほうが支払が少なくて済むことが分かる。ゆえに (a)金融機関からの借り入れ

 

次は(b)現金有高の金額を記す。金融機関からの借り入れの場合の営業CFは148.4と分かっている。だから財務CFと投資CFが分かればオーケーだ。

まずは財務CF。一応解説を見たら分かった(感じがしている)のだが、本番で出された迷わずスルーすると思う。自ら調達する分は50百万円で、1期以前に調達し、設問の条件より返済完了後に再度同額を借り入れるとある。だから、CIF=50+50=100 だが、50は返済するので差し引き50。またD社からの出資が100百万円だから合計のCIFは150だと分かる。

実にこのへんは実務チックだから専門家でない受験生にはツラい

次に投資CFはこうだ。1期以前に100百万円、設問の条件より償却が終わったら再度100百万円を投資するとあるので合計で200百万円のCOF。このへんも実務のレベルに近いから厳しい

よって、現金有高=営業CF+財務CF+投資CF=148.4+150-200=98.4(百万円)

 

(c)その理由。その理由ってのは現金有高が金融機関からの借り入れの方がたくさん残るという理由。

借入金が毎期返済されることで、支払利息の返済額も減少するから。

 

第3問

最近では悪評高い問題がこれだ。これはイケカコをやったことがある人なら答えられただろう。だからイケカコ必要論が誕生したんだろうね。それ以前から必要だって話だったのだろうか?

①納品後に不適合品が発見され、回収・修繕するコスト②検査で不適合品が発見され修繕するコスト③品質管理体制を構築するためのコスト④計画段階で生産計画を修正するコスト。

 

 

第2問を解くだけで相当の時間を消費することになった。本番はおそらく体力の消耗も激しいし、第1問の経営分析の後は最後の論述問題を書きなぐって、損益分岐点分析かCFの問題の解ける部分をやり、NPVあたりは捨てるんだろうなと。

 

40〜50取れればいい。100点はいらないんだから。

 

 

10月はタイムマネジメント

10月だ。今月23日に二次試験。

残り期間でやるべきは

タイムマネジメント

なのだ。

 

80分で戦う試験だが、まともに80分で勝負してはいけない。せいぜい70分やそこらといったところだろう。

 

与件文を読み、解答骨子を固めるのをどんだけの時間で収めるかがポイントだ。

 

だから10月はタイムマネジメントしつつ、ファイナルペーパーの用意。

 

 

T○Cから緑色の冊子が送られてきた

先日、帰宅したらTACから一次試験の解答集が送られてきていることを知った。

いまさら?

と思ったが、データリサーチするともらえるんだっけかなと思い出した。

 

TACといえば、経営法務や情報システムでやらかしてくれたからどんな言い訳が書いてあるのかが興味深かったのでパラパラと眺めてみた。

経営法務・・・対応が難しい。でも基本論点は確実に押さえる

情報・・・初見での対応は難しい。でも基本論点は確実に押さえる

 

ん?

かなり正直なコメントだなぁと思った。でも情報は基本論点を押さえるだけでは40点は厳しそうだし、60なんかは無理だし。

 

TACはずいぶんと嘘つき呼ばわりされただろうな。

確かに、情報は易化するという予測をしていた。易化してほしいという願望も含めて受験生はTACの言うことを信じたのかもしれない。著者も願望をもった受験生の一人だ。結果は足きりギリギリだった。だからといってTACを責めるのは筋違い。科目間で難易度にバラツキがあるのは周知の事実なんだから科目単品で戦ってはいけないということなんだな。

 

 

でも、そうだとしたら何のための科目合格制度なんだ?

 

 

7科目受けてくれってこと?

 

 

 

事例Ⅲを解いているときには「コレは事例Ⅲなのだ!」ということを強烈に意識すること

なかなか事例を解く時間を確保できていないのだが、土日祝日だけでもいいからみっちりやる。朝も早朝から寝食を忘れて解く。

ある程度脳みそと体、特に利き腕に負荷をかけながら解く。

そうしないと本番さながら、にはならない。

 

最近の収穫は、

第1問から目指すべき解答の一貫性を意識できるようになったこと

だ。自分の中ではかなりの進歩だといえる。

 

解答プロセスを構築していく中で、設問を読んでどういう狙われ方をされているのか(出題者側に立てば何を解答してほしいか)が徐々に分かってきた。分かってきた、というよりも何を答えて欲しいんだろうなということが(過去問を解くことで)予想でき始めた、という言い方が正しいだろう。だから最近事例を解くのが楽しい。

 

ただ、

 

ただ、今解いている事例が、例えば、事例Ⅲなら事例Ⅲを意識しておかないと思考の罠にはまりそうになる。

 

例えば、平成24年度事例Ⅲ、第4問。

 

f:id:sk6960:20160930114402j:plain

Y社との新規取引以外という制約があり、さらに実現性が高い提案とある。実現性が高いといわれているということは与件からヒントを探しなさい、ということがよめる。そこまで考えたとき、アタマの中が事例Ⅱモードではいけない、ということだ。販売数量とか製品単価とか新規取引以外とかされるとなんだか自然と事例Ⅱみたいなイメージが刷り込まれてしまうのだ。実はこの設問、実現性が高いという制約はありこそすれ、具体性は問うていない。あとは事例Ⅲ的な解答に終始すればよいのだ。診断士試験の二次はキラキラ解答は求められておらず、しかもアイディア勝負、ではない。誰でも思いつきそうな教科書的な解答が正なのだ。

 

この事例、解答の根拠になっていないパラグラフ(段落)があるんで、そこかな?と思ったんだけれど、どうもそこはダミー情報のような気がした。

 

ふー。

あぶない、あぶない。

 

一杯の生ビールとNPV

ここんところ仕事が激務。

それもそのはず。異動先での勤務となっているから。まだ正式な異動日でもないのに

「は、次、コレの決済をお願いします」

「次は●●さんから報告受けがあります」

「社長がお呼びです」

「・・・!」

などトイレに行く暇がないくらいなんやかんや働かされている。

これはもうヤバいな。

 

生来仕事したくない人間なのに(笑)

 

いやいや、仕事が忙しいのは百歩譲って仕方がない。

いま、一番問題にしたいのは

二次試験まで残り3週間なのに勉強時間が確保できていないという事実に対して、だ。

こりゃ、困ったぜ。

 

電車の中、周囲はかすかにアルコールの臭気が充満し、そんな中で事例Ⅳの問題を解きながら帰宅する。

「一杯やって帰宅したい」「眠い」「くさい」

という感覚がアタマん中を駆け巡りつつ、

キャッシュフローがどうの、損益分岐点売上高だの、NPVがどうのだの・・・。

 

そんな言葉なんて一杯の生ビールで流してしまいたい。

 

 

 

***

こういうふうに思えるくらい、今週は勉強時間が確保できずにいる。

 

24年度事例Ⅱ

この年の事例Ⅱの「魔物」は「コーズリレーテッド・マーケティング」だ。

おそらくは近々で再登場することは稀だろうけど、少し考えると想像できそうなものだ。あまりこの言葉に捉われなくても設問そのものへの対処は可能だから放っておくのがよかろう。

 

B社は焼酎屋さん。こだわりの伝統的製法を強みにやってきたけれど、イマイチ伸び悩んでいるから他社と提携して活路を見出してみようと考えた。結果、その提携は Win-Win をもたらし大成功。さらに大規模な洪水災害で被害を受けたある商店街の復興のために、企業ブランドの構築のためにいろんなことをやっているというハナシ。

事例の内容自体は難しいものではない。

 

f:id:sk6960:20160927163434j:plain

第1問は製品戦略の概要を記述。「誰に、何を、どのように」の視点で書ければいいし、制約条件はターゲットセグメントごとだから、複数あるってことだね。

問題はこのセグメントをどう切り分けるかってことだ。地理的に分けるのか、焼酎の甲類と乙類とで分けるのか? ま、どっちでも点数は入ると思うけれどね。

 

f:id:sk6960:20160927163730j:plain

 

第2問は垂直的な提携がどっちで水平的な提携がどっちでというところが分かれば難しくない。配点は30点もあるからここで20点は確保したいところだね。答えるのはメリットであり、「メリットは、・・・である」とキメればよい。少なくともメリットということは提携先企業にない、もしくは足りない要素だからB社の強みがキーになっているのは明白だ。

 

f:id:sk6960:20160927164535j:plain

f:id:sk6960:20160927164559j:plain

設問1は「整理せよ」だって。与件から上手にまとめられればいいってことだよね。設問2は理由の考察。著者なら、企業ブランドの強化、というところから解答を構成しそうな気がする。

 

f:id:sk6960:20160927165200j:plain

なかなか難しそうな問題だ。与件をヒントに企業ブランドの強化に有効だと思われるマーケティングのアクションを記述するんだろうけど、与件文にちりばめられた内容を上手に拾えるかどうかだろうな。

 

 

いずれにせよ、時間との戦いになりそうなのは自明。

 

 

 

平日の勉強時間の確保がムズかしい

いやいや、なかなか仕事が忙しい。年度末だしね。

でもって二次試験対策も平日にまとまった時間がとれなくて勉強時間の確保に苦戦している。

スキマ時間などで事例Ⅳ対策は続けているのだけれど、それでもまとまった時間で事例と向き合っていないと不安で仕方がない。

 

でも、世の中の受験生の多くは皆こういう境遇なんだろうから自分だけが勉強できていないと思うのはキケンだよね。

 

と自らに言い聞かせるのだが・・・。

 

28年度事例Ⅳでキャッシュフロー計算書が出るのだろうか?

夏のセミナーに赴いた際に、昨年の合格者から

「CF計算書は一定のスパンで出題があり、今年は出る年。だからやるべき」

とのアドバイスを受けた。

 

鵜呑みにするわけではないが、やはり先達はあらまほしきことなりということで、まずは敵を知ることが大事だと思い、セミナー後に過去問を紐解いたことを思い出した。CF計算書の良問と紹介されていたのが23年度の事例Ⅳ、第1問の設問2だ。

 

f:id:sk6960:20160923094106j:plain

 

この低金利時代の中にあってCF計算書の出題はどうかなと思いつつ、問題を眺めてみる。ふむ、たいしたことはない。

B/S、P/Lは以下。

 

f:id:sk6960:20160923094230j:plain

f:id:sk6960:20160923094708j:plain

 

一次試験前に、一次の財務会計で出るカナと思って少しみっちりやっておいたので覚えていた。

税引前当期純利益      から始まって、

減価償却

③受取配当金・受取利息

④支払利息

⑤売上債権の増加額

棚卸資産の増加額

⑦仕入債務の減少額

⑧小計

⑨受取配当金・受取利息の受取額

⑩支払利息の支払額

法人税等の支払額

⑫営業キャッシュフロー   とこんな感じになることを覚えていた。

 

①はPLから  税引前当期純利益  15

②はBSから増減額を計算して、減価償却費  22

③はPLから。受取配当金・受取利息  △5

④もPL。支払利息  40

⑤はBSから。売上債権の増加額  △21

⑥もBSからだね。棚卸資産の減少額  9

⑦もBS。仕入債務の減少額  △13

小計は、47 だ。

 

なお、⑤⑥⑦だが、BSの借方科目が増減した場合にはCFへの影響は逆で符号も逆。BSの貸方科目の増減はCFへの影響は同じだから符合は同じ。

⑤はBSによると、売上債権(受取手形売掛金)は、339 → 360 となっており、売上債権の増加額は21だから、キャッシュへの影響はマイナス21(△21)と考えるわけ。

 

次は小計以下。

これは実際の支払いを表すからそのまま加減すればOKだ。

営業外収益だから、プラス5。

⑨営業外費用だから、マイナス40。

法人税等の支払いはBSを見ればいいから未払法人税等でマイナス4 

したがって、営業CF=8 なんですね。

 

 

これもさ、簿記を知っているとかなり理解が早いんだ。

よかった、簿記2までやっといて(笑)

 

 

 

平成23年度の事例Ⅱ

10月を目の前にしてなんら開眼しないでいる。このままで大丈夫なのか、と自分で自分を心配してしまうのだが心配すれば開眼出来るというのならいくらでも心配しよう。だから今出来ることを必死こいてやるしか方法はないのだと理解。

 

で、先日解いた23年度の事例Ⅱの中で腑に落ちない出題があったのでメモっておきたい。

 

f:id:sk6960:20160923092013j:plain

それは第2問の設問1である。

「ファッションに関心ある」というセグメントに絞り込んだ上で、さらにどのようなターゲットにすべきかという出題。

フツー、デモグラフィック基準を用いて「年齢層」を記入したくなる。

でも、「ファッションに関心ある」というのはサイコグラフィック基準であり、並列に解答を求めているのであれば年齢層は記述できないはず。だから「価格が高くてもうんぬん」とか書かないといけないのだろうか?

ここで悩んでしまった。

第2問は社長の長男の提案で、ファッション性を重視した新しい戦略を採り入れたいというところから出題されている。

中小企業診断士としては新製品開発戦略だの新市場開拓戦略だの多角化戦略はオススメしないで浸透戦略をオススメするワケだが、社長の長男の提案をのんだ場合にどうなるかっていうのが第2問。

社長の長男の提案は新製品開発戦略だから、アンゾフ流にいえば既存の市場で新製品を出す戦略だ。新商品という意味では新しい戦略だし、既存市場という意味では従来と変わらない。

でも新製品の場合にはセグメント、ターゲットが変わる可能性があるわけだから、社長の長男の考えであれば、ターゲットとする顧客層も新しい顧客層を想定するのが妥当ではないか。そうすると、与件に出ている45~64歳の、従来の層というよりもそれ以外の層がターゲットになりうる。

44以下?

65以上?

ひょっとしたら年齢は特定できないのではないか?

だからサイコグラフィック基準が必要なのではないか?

と考えたわけ。

 

ま、事例Ⅱだし、人並み解答を考えるのであれば素直に年齢層を記述した解答を書くんだと思う。

でも今はいろんな考え方を吸収したいと思っているから・・・。

どうしたらよかんべなぁ?

 

 

 

結局、あまり配点が高くなさそうだから、深く考えないことにした。

 

 

 

あと1ヶ月だ

泣くも笑うもあと1ヶ月。

迎えるのは中小企業診断士試験の二次試験。この日のために今まで頑張ってきたのだ。二次試験の土俵に立てるのは5,000人だけ。そのうちの1,000人ほどが晴れて二次試験合格の祝杯をいただくことが出来る。

 

あと1ヶ月?

まだ1ヶ月?

 

まだ合格実力に届いていないのは自明。でも最後まで悪あがきをする必要がある。

事例Ⅰ。与件から抜き出すことの出来ない知識系、類推が必要な問題に対する対応。

事例Ⅱ。26年度のデシル分析に始まる分析系問題への対応。慣れ。

事例Ⅲ。無責任にも難化予測があるのだが、難化上等。

事例Ⅳ。損益分岐点分析またはキャッシュフロー計算書の対応の精度を上げる。

まだまだ必要なことを挙げてみた。

 

あとは最大の課題、タイムマネジメント

これが未着手のままでいるのが心配の種だ。

50分で固めて、30分で解答を書く。問題は50分で固められるかどうか、だ。

 

キラキラ解答は書かない。誰でも知っているような解答を書こう。文章の稚拙は関係ない。要はキーワードだ。事例Ⅳ、あわよくば計算過程を書かせるような問題が出て欲しい。

準備万端で臨むスト生はいないはず。

でもスト生でも合格している人はいる。

 

f:id:sk6960:20160917174453j:plain

頼りにしているぜ(笑)

 

 

 

昇進と異動の人事発令

10/1付で人事異動が発令され、昇進と同時に転勤の辞令を受けた。

いずれも望んではいない人事であり、かなり複雑な心境だ。もっとも内示は受けていたのだけれどね。

とはいえ、抗うだけムダだし、それがイヤなら辞表を出すしかない。

なかなかどうして人生ってうまくいかないものだ。

昇進と聞いて喜ぶのは細君だけだし、転勤に合わせて生活リズムがかなり変わってしまうから慣れるまでが大変。併せて二次対策のルーティンを再設定するのに苦労しそうだ。

やれやれ。

 

 

***

もう10月を目前に控えているので新しいことには手を出さないつもり。事例Ⅰ~Ⅲは写経と振り返りと解答プロセスの確認を、事例Ⅳはイケカコをやりながら過去問に向き合い、出題傾向を知る。事例Ⅳはやっていて楽しい。だから捗るんだ。

事例Ⅰ~Ⅲはそれなりの時間が必要。だからスキマ時間でやれることはないかと思案中。

 

 

***

新しい職場では、現在学んでいる事例ⅠとかⅡがモロに役立ちそうな部署だ。どっちかといえば経営側に近づいた感じ。正式に診断士を取得してからそういう職務にありつきたかったのだけれど、これもまた機会だから、自分の強みを活かすべく前向きにやっていくつもり。

 

 

 

逆境にくじけるなっていうけれど

外は暗い。なかなか明るくなってくれない。今日も天候は良くないらしい。

今日は祝日なので朝から事例を解く。

しかなしながら野暮用があって日中は外出しなければならない。だから一日中勉強できない。残念なことだ。

もっとも野暮用が済んだ後で勉強を続けるつもりだがね。

 

***

勤務先で人事異動が絡んできたので平日に勉強する時間が確保できなくなっている。困った・・・。

与えられた条件でやっていくしかないから仕方ないし、それでもいくらかはやりようがあるはずだから模索しながら対応していくつもり。

具体的に書けずに心苦しいのだが10月を目前にして二次試験対策の進捗に黄色信号が出てしまった。

 

それでも、なんとかやるしかないな。

 

 

 

 

 

戦略系の出題は強みや経営資源をぶつける

あと1ヶ月ほどですな。

早かったのか、遅かったのか。

死に物狂いで勉強しているけれど、

「早くこんな生活を終えたい(結果はともあれ早く試験が終われば)」

「まだまだ仕上がっていない(もう少し時間が欲しい)」

といったような矛盾したような心持になっている自分がいる。

 

正直言えば、二次試験対策はキリがないから早く終わって欲しいという気持ちが強いかもしれない。やるからにはベストを尽くす。一次試験のときのように今この刹那でやれることに全力を挙げることくらいしか出来ない。

早朝に起床して勉強時間を1時間確保。

帰宅後、睡眠時間を削って2時間確保。

休日は起きている時間帯の全てを勉強時間に充てている。

こんな生活を許容してくれる細君に感謝しなければならない。

 

***

20年度事例Ⅲを写経した。この年度の事例Ⅲって難しくない?

でもね、初見のときの解答と見比べると

「なんでこんな解答を書いたんだ? おかしくね?」

というような内容のものが多くあることが分かった。よく分からないまま過去問にあたっていたんだなぁ。これじゃ足きり確定といったところだ。

 

写経しながら分かったことは、やはり設問間のつながりって大事だなってこと。また設問文を紐解くと何を解答として求めているかが分かる。

あとは時間との戦い。

タイムマネジメント

 

“戦略を聞かれた場合、事例企業の強みや経営資源をぶつけるのがセオリー”

 

この年は戦略系の問題が多かったから難しいと感じたんだな。

 

 

 

 

20年度事例Ⅱは「異なる2つの視点」がキーなんだよ

当ブログ著者、正直あまり事例Ⅱが得意ではない。苦手でもないんだけれど、事例Ⅱには「得意じゃない意識」がある。

じゃ、事例ⅠやⅢは得意なのかと問われれば否と言うだろう。要するに出たトコ勝負感がするから得意とか苦手とか安定した点数が期待できるとかそういう感覚を持つことができないということだ。

 

26年度の事例Ⅱは全然ダメ。

でも、20年度の事例Ⅱはイケそう。

 

こんな具合だ。26年度のようにデシル分析した表なんかつけて分析させるといった傾向が見られるからヤバイ感じもする。

 

これが俗に言う“スランプ”か?

 

スランプって一流の人がなるものであり、たかだか勉強を始めて1ヶ月ちょいの受験生が使う言葉でもないやな。

 

これは20年度事例Ⅱだ。

 

f:id:sk6960:20160914115016j:plain

 

意外と字数が少ないほうが点数がとりにくい気がする。それに「2つ答えよ」ということは異なる切り口で2つ書けるということだし。同じ視点で2つ書いてしまうと点数にならないのではないか、とビビッてしまう。

第1問は「顧客に支持された理由」を答える。つまりは「B社の強み」を与件文から組み立てればよいということは誰でもわかる。設問は「2つ」と制約を与えているから、異なる2つの視点で書かないといけない。

じゃ、異なる2つの視点ってなんだ?

診断士に求められるスキルのひとつに“多面的に分析する”ことが挙げられる。この異なる2つの視点は“多面的に書け”ということを示唆しているのかもしれない。

 

でも、異なる2つの視点って??

 

実は過去問に相対しているとき、つまり過去問を解いているときには気がつかなかったことで、写経を始めてから気がつくようになった。異なる2つの視点で記述する必要があるってこと。目から鱗だった。

 

今にして考えれば当たり前のことなんだけれど、こればかりは自分で理解しないと身につかないからね。

第1問の場合の「異なる2つの視点」は、抽象と具体だ。与件から拾って記述できれば良い。

第2問も「2つ」だから同じように考えた。

第2問は来客数が減少した理由を記述する。おそらくは与件から弱みや脅威を探すのだろう。そうすると、異なる2つの視点で考えると、外部環境と内部環境とか外部要因と内部要因、つまり、内と外が思い浮かぶ。これが、2つの軸。

第3問はマーケティング戦略上の問題点を2つだ。

これも異なる2つの視点で考えたい。そうすれば多面的になるもんね。

対応するパラグラフは経営者になる4代目の若女将について書かれたところだ。しかも戦略の話だし、今後のこと。若女将が今後やろうとしていることは、

「和洋折衷への転換」→コンセプトの転換(抽象的)→強みを失う

「建物の建て替えと客室(洋室)の追加」→具体的に何をする?の部分→同質化

だ。これを軸に書きたいね。

 

 

 

このように考えられるようになったのは写経を始めてから。出題者の意図を類推するのも楽しい。

いつかも言ったが、二次試験は

 

    出題者の意図を当てに行くゲーム

 

なのだ。