自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

運営管理【平成22年度 第13問】

【平成22年度 第13問】

 在庫管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか

 

ア 定期発注方式の発注間隔は、取引先との関係や生産計画のサイクル、さらに経

  済性などを考慮して決められる。

イ 定期発注方式は、あらかじめ定められた発注間隔で、発注の都度、発注量を決

  めて発注する方式である。

ウ 定量発注方式の発注点は、調達期間中の推定需要量と安全在庫量の和として求

  められる。

エ 定量発注方式は、実在庫水準が発注点を下回った時点で一定量を発注する方式

  である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

定期発注方式は、発注する時期が決められており、発注する量は都度需要予測をして決めるものです。

一方で、定量発注方式は、発注する時期が来るとあらかじめ決められた量を発注しますが、その量はリードタイム中の推定需要量に安全在庫を加えた量です。

たとえば、安全在庫量は10だとしましょう。発注点は安全在庫量になったときですから、リードタイム期間中の推定需要量=3だとすれば、安全在庫が10になったところで発注、その期間も需要はあるので、3減って在庫=7です。つまり発注量は3+10=13ですね。この時点で総在庫=20ですから、在庫が10になった段階で再度発注する形になります。それがいつになるかは分かりませんけどね。

ア:取引先と決めた納入リードタイムを考慮しますね。それと生産計画のサイクルもあります。生産しないと在庫スペースが空かないからですね。それに小ロットで納入すると割高になる場合もありますからそのあたりの経済性も考慮して発注間隔が決まります。本肢は正しい記述です。

イ:定期発注ですから発注時期はあらかじめ決まっています。発注量は需要予測した上で決めますので不定量です。

ウ:定量方式は1回当たりの納入ロットサイズが決まっていますから安全在庫量の設定がポイントです。

エ:発注点は発注を促す在庫水準のことをいいますが、在庫の世界では実際に使用できる在庫と見た目の在庫とがあります。受注を受けてすぐに出荷されるものであればいいのですが、中には受注後、数日後に出荷されるものもあれば数ヶ月後に出荷されるものもあります。つまり出荷はされていないけれど出荷予定のある在庫を引いてあげないと実際に使用できる在庫数は分かりませんよね。受注後、実際に出荷が完了するまでの在庫は「引き当てられた在庫」であり、すでに予約済みの在庫なわけです。つまり見た目の在庫すなわち実在庫と使用できる在庫すなわち有効在庫は違うものだということです。定量発注方式における発注タイミングは、有効在庫が発注点を下回ったタイミングです。

以上により、正解は、エ である。