自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

第107話 経営情報システム⑩ ネットワーク

今回からネットワークについてみていきます。
イメージが沸くのでそんなに苦ではなかったですね。覚えることだらけですのできちんと整理しながら覚えていった記憶があります。
それでは始めましょう。

ネットワークをいまさらながら説明するのはどうかと思うけれど、複数の拠点を通信回線で結んで、情報のやり取りをする仕組みのことだ。同一構内など限られた範囲内のコンピュータや周辺機器を接続したLAN、本社と支社など地域的に離れた場所のコンピュータを結ぶWAN、ネットワーク同士を結ぶインターネットなどがある。

1.LAN
 LANは、Local Area Netwok といい、企業のビル内や工場、あるいは大学のキャンパスといった限定された範囲でコンピュータや周辺機器を通信回線で結んだコンピュータネットワークのこと。
それに対して、広域のWANとは、Wide Artea Network のことで、通信事業者が通信回線を敷設し、ユーザは通信事業者から通信回線を借りて、複数のコンピュータを接続するネットワークのこと。

 LANで接続されたPC上のデータは共有が出来る。フロッピーや紙の受け渡しがなくなり、効率的。またLANに接続された機器を共有することが出来る。LANに接続されたPCにプリンタを接続し、それをプリンタサーバとして利用すれば、LAN上にあるすべてのPCがプリンタを使用できるようになる
またインターネットも共有できる。LAN上のどれか1台のPCがインターネットに接続していれば、LAN上のほかのPCもインターネットを利用することが出来る。

1)LANのトポロジ
 トポロジとは、ネットワークの接続形態のこと。LANの場合には3つに分類できる。
スター型
 LANを制御する装置を中心として、これに複数のコンピュータを放射線状に接続した形態。LANを構築する最も手軽な方法はハブを中心に接続すること。1つの端末が故障しても他の端末に与える影響はないが、ハブが故障してしまうとLAN全体の機能が停止してしまうという弱点がある。
リング型
 全ての端末を環状の1本のケーブルに接続する方法。
バス型
 両端がターミネータで終端する1本のケーブルに端末を接続する形態。1つの端末が故障しても残りの端末はすべて相互に通信できるが、ケーブルの長さに制限がある、レイアウト変更のたびにケーブルを張りなおす、故障箇所が特定しにくいといった弱点もある。
2)LANの接続媒体
 機器を接続するために利用される媒体による分類である。
代表的なものとして、より対線、同軸ケーブル光ファイバがある。
3)LANのアクセス制御方式
 LANにおいては、原則的に、ある端末から送信されたデータがそのLAN内のすべての端末に送信される。受信側は自己宛のデータのみを受け取り、自分宛以外のデータは破棄している。
LANには複数の端末が接続されるため、LAN上を行き交うデータを制御する必要がある複数の端末が同時にデータを送信した場合、LAN上でデータの衝突が生じる可能性がある。そこで、データの衝突を制御するためにアクセス制御方式として、CSMA/CD方式とトークンパッシング方式がある。
CSMA/CD方式
 Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection の略だが、長い(汗)。
これはデータの衝突(コリジョン)を監視し、衝突が起きた場合には再送信するアクセス制御方式のこと。
 制御方法がシンプルでよい反面、利用がある一定量を超えると急激にパフォーマンスが劣化するという弱点がある。ネットワークのトラフィック(データ量)が増大すると、衝突も増えるし、再送も増えるのでさらにトラフィックは増大する。

トークンパッシング方式
 データの衝突を避けるため、トークンと呼ばれる小人、いや、特定ビットパターンの送信許可証をネットワーク内に巡回させ、このトークンを得た端末のみがデータを送信できるアクセス制御方式である。

次は代表的なLANについて概観しましょう。
2.代表的なLAN
 大きく3つ。イーサネットトークンリングLAN、FDDI
1)イーサネットIEEE802.3
 アクセス制御方式にCSMA/CD方式を用いる。現在最も普及しているLANの通信方式。たとえば、「10BASE5」とか「100BASE-TX」とかいう種類がある。これにはちゃんと読み方があって、「10BASE-T」なら、「10」は伝送速度を表し、この場合は10Mbpsであり、「T」はツイストペアケーブルを表している。
イーサネットは種類によってトポロジ(接続形態)がバス型だったりハブを介したスター型であったりするが、規格は共通していて「IEEE802.3だ。

 イーサネット → IEEE802.3が規格の、CSMA/CD方式

2)トークンリングLAN
 アクセス制御方式はトークンパッシング方式。規格は、IEEE802.5

 トークンリングLAN → トークンパッシング方式。規格はIEEE802.5

3)FDDI
 Fiber Distributed Date Interface の略。光ファイバを用いる高速なトークンリングを改良したLANの通信方式。イーサネットが安価すぎて用いられることは少なくなった。

3.LANの接続機器
 最近はどれもLAN用のインタフェースが見られる。昔はLANがつながらないPCが多かったもんだからLANカードを装着してLANをつなげたりしたものだ。現在は標準装備されているし、付いていないものを探しのが難しいくらいではないだろうか。
1)LANカード
 LANに接続するために、コンピュータへ設定する機器。
昔はインタフェース(以下、I/F)がなかったからカードを差し込んでLANに対応したっつうこと。ネットワークインタフェースカード(NIC)ともいうLANカードにはMACアドレスと呼ばれる識別番号が付与されている。コンピュータ自身はMACアドレスを持たない。MACアドレスにより、端末が特定できる。

 MACアドレス → LANカードに付与。48ビットの2桁ごとにハイフンでつながれた12桁の数字

2)ハブ
 集線装置のこと。通常のハブはリピータと同じ機能をもつのでリピータハブと呼ばれる。ブリッジと同じ機能をもつハブはスイッチングハブという。
リピータハブはあて先のMACアドレスを識別出来ない一方で、スイッチングハブはあて先のMACアドレスを識別できる。

 ●リピータハブ → MACアドレスを識別出来ない。性能悪い
 ●スイッチングハブ → MACアドレスを識別できる

3)リピータ
 LANの伝送路の長さを伸ばすための機器。信号を増幅したり整形したりする役割を持つ。リピータはMACアドレスを識別出来ないのでリピータで増幅された信号を素通りさせてしまう。だからリピータハブはコリジョンが起こりやすくなる。

4)ブリッジ
 LAN内のデータを中継するための機器
ブリッジは、データに吹かされたあて先のMACアドレスを識別して、そのデータを流したり流さなかったりすることが出来る。
この機能はMACアドレスフィルタリングと呼ばれる。

 ●ブリッジ → 不要な中継を行わないためコリジョンが起こりにくい

5)ルータ
 LANとインターネットなど、異なるネットワークを接続するための機器。
ルータには、データを転送すべき経路を判断する経路選択(ルーティング)機能をもつ。

 ●ルータ → LANとインターネットをつなぐ。ルーティング機能あり

6)ゲートウエイ
 OSI基本参照モデルにおける全階層のプロトコルが異なるネットワークと接続するための機器。OSI基本参照モデル7層すべてのプロトコル変換機能をもつ。んー、つまりは、異なるプロトコル同士は直接通信出来ないことになっているから、ゲートウエイによってプロトコルを相互変換して通信が出来るようにする機器というイメージでしょうか。

 いろいろありますけどねぇ、総じて言えば、LANカードはI/Fがない場合にくっつければいい。リピータはMACアドレスが識別出来ないんだから、スイッチングハブを採用することでリピータは不要になるし。LANのトポロジが異なるような場合、例えば、イーサネット型とトークンリング型の間にブリッジを設けることでMACアドレスを識別するのだから、トークンが忙しくなることもないし。社内LANとインターネット環境を接続する場合にはルータをくっつければいい。ゲートウエイだけがあまりイメージが沸かないのだけれど、言っていることは分かるのだが具体的で身近な例が欲しいと思った。

4.無線LAN
 ケーブルを使わないLANですね。

1)無線LANの規格
 無線LANも、IEEE(「あいとりぷるいー」と読みます)の規格がある。

 無線LANの規格 → IEEE802.11n。CSMA/CA方式

通信制御方式には、CSMA/CA方式を用いる。802.11nは2009年に正式に規格化された無線LAN規格であり、最大600Mbpsの伝送速度であり、無線周波数帯には、2.4/5.2GHz帯が使われている。

 802.11シリーズ以外では、以下のようなものがある。
Bluetooth
 2.4GHz帯の電波を用いた無線通信規格。通信機器をワイヤレスで接続する。
通信可能距離は10メートル程度で、機器間に障害物があっても問題なく通信できる。IEEE802.15.1にて規格化されている。

 Bluetooth → 802.11ではない。障害物あっても通信できる

NFC
 Near Field Communication の略で非接触ICカードスマホなどで用いられている。かざすだけでOK。

2) 無線LANの接続形態
 主に2つ。
アドホックモード
 無線LANインタフェースを持つ端末だけで構成された接続形態。端末同士でつながるイメージ

インフラストラクチャモード
 アクセスポイントを介して各端末が通信する接続形態。アクセスポイントは、無線LANと有線LANとのブリッジの役割を果たす。異なるアクセスポイントのエリアに端末を移動しても、そのまま通信が出来るようにすることをローミング機能という。

LANについては内容的にはさほどでもないんだけれど、だんだんと覚えることが増えてきますね。
このあたりは興味を持って取り組めたのではないかと思います。

次回はインターネットの概要について概観します。

続く。