自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

財務会計【平成20年度 第2問】

【平成20年度 第2問】
 G社では、先入先出法により商品の払出単価を計算している。ある商品の仕入と売上に関する次の資料に基づいて、この商品の月次売上原価として最も適切なものを下記の解答群から選べ。

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〔解答群〕
ア 65,200
イ 65,680
ウ 66,021
エ 66,400

 

 

 

 

 

 

 

設問を検討する前に、補助簿について確認しましょうか。
補助簿には、特定の取引の明細を記録する補助記入帳と特定の勘定・事柄を記入する補助元帳の2種類があります。
特定の取引の明細を記録する補助記入帳は、その主なものに、現金出納帳・当座預金出納帳・受取手形出納帳・支払手形出納帳・売上帳・仕入帳などがあります。
特定の勘定・事柄を記録する補助元帳には、売掛金(得意先)元帳や買掛金(仕入先)元帳・商品有高帳などがあります。

(例) A商店はB商店から商品30万円(@1万円 30個)を仕入れ、代金のうち
    10万円は約束手形を振り出して支払い、残りは掛けとした。

 仕訳は  仕入 30万円 / 支払手形 10万円
                   買掛金   20万円

となるのですが、補助簿へはどう記入されるかというと、

①商品を仕入れたとき → 「仕入帳」 ※発生順に記入します
②在庫管理のため → 「商品有高帳」
③債務である買掛金を明らかにするため → 「買掛金(仕入先)元帳」
④手形の管理のため → 「支払手形記入帳」

といったふうに使用します。

さて、本問は売上原価を算出します。こんなときはボックス図がラクチンですね。

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売上個数160個のうち、仕入単価400円のものは130個で同440円のものは30個ですから、
@400×130個=52,000 ・・・ ①
@440×30個=13,200 ・・・ ②
①+②=65,200円 となるので、売上原価は65,200円となる。
以上により、正解は、ア である。


また、本問は、次月繰越になった製品は30個であり、その単価も440円とわかるので、次月繰越=13,200円。当月の受入金額が分かっているので当月の受入金額から次月繰越額を引くことによって売上原価を算出することも出来る。
つまり左の図でいうところの、A+B=C+D だからA+B-C=D が成り立つってわけです。

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