財務会計【平成17年度 第11問】
【平成17年度 第11問】
現金及び現金同等物(以下「現金」と呼ぶ。)の一定期間における増減は、その期間の資産、負債及び資本の増減によって説明することが出来る。次の説明のうち最も適切な記述の組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 売掛金の増加は、現金の減少をもたらす。
b 買掛金の減少は、現金の増加をもたらす。
c 支払手形の増加は、現金の増加をもたらす。
d 棚卸資産の減少は、現金の減少をもたらす。
〔解答群〕
ア a と b
イ a と c
ウ b と c
エ b と d
このテの問題は、B/Sの貸借平均の原則をイメージするといいかも。
キャッシュフロー(以下、CF)を考えるとき、
B/Sの借方には、
現金
(現金以外の)流動資産
固定資産
をイメージし、貸方には、
負債
純資産
をイメージする。
さて、a は売掛金の増加だな。売掛金は売上債権だから流動資産。流動資産が増加すると、貸借平均の原則から同じ借方にいるキャッシュの量は、売掛金が増加した分だけ減少するな。だから a は正しい。
次の b は、買掛金の減少は、実際の支払いが増えたということだからキャッシュは減るし、B/Sの貸方が減れば、当然に借方もその分が減少するので、b は不適。
次の c は、支払手形の増加は買掛金の増加のこと。貸方が増えるので借方も増える。よって正しい。
ちなみに、d は棚卸資産の減少は、在庫を捌いて売り上げたことになるから現金は増加するはず。
したがって、a と c が正しいため、イ が正解となる。