財務会計【平成19年度 第8問】
【平成19年度 第8問】
原価は、その消費量および価格の算定基準にしたがって、実際原価と標準原価とに区別される。標準原価に関する以下の記述のうち、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 標準原価として、実務上予定原価が意味される場合がある。予定原価とは、
将来における財貨の予定消費量と予定価格または実際価格とをもって計算し
た原価をいう。
b 標準原価として、実務上予定原価が意味される場合がある。予定原価とは、
将来における財貨の予定消費量と予定価格とをもって計算した原価をいう。
c 標準原価とは、科学的、統計的調査に基づいて将来における財貨の実際消費
量を予定し、かつ、予定価格または実際価格とをもって計算した原価をいう。
d 標準原価とは、財貨の消費量を科学的、統計的調査に基づいて能率の尺度と
なるように予定し、かつ、正常価格または実際価格をもって計算した原価をいう。
e 標準原価とは、財貨の消費量を科学的、統計的調査に基づいて能率の尺度と
なるように予定し、かつ、予定価格または正常価格をもって計算した原価をいう。
〔解答群〕
ア a と c
イ a と e
ウ b と d
エ b と e
原価計算基準についての出題です。なかなかこういった問題への対処は難しいのですが、一応、知っているか知らないかのレベルであり聞いたことあればなんとか対処できるかもしれない程度の問題だと認識しています。
以下、ポイントを記す。
・標準原価は能率の尺度となるように決める
・予定価格または正常価格で計算
・現実的標準原価とは、通常生じると認められる程度の減損、仕損、遊休時間等の余裕率を含む
・現実的標準原価とは、比較的短期における予定操業度および予定原価を前提として決定される
・現実的標準原価は原価管理のほか、棚卸資産価額の算定や予算編成に使われる
・正常原価とは、正常能率、正常操業度および正常価格に基づいて決定
・標準原価は、実務上予定原価を意味することもある
・予定消費量と予定価格とをもって計算
・予定原価は予算編成、原価管理、棚卸資産価額の算定に使用される
長いな・・・。
以上により、正解は、エ である。