第97話 経営情報システム⑤ BIOS(バイオス)
今回はソフトウエアについてですが、ハードウエアに対してのソフトウエアということです、ハイ。
ソフトウエアにもいろいろと種類があっていわゆるOSと呼ばれるシステムソフトウエアとかOSに含まれるミドルウエアとか世間一般で使用されているところのアプリケーションを指す応用ソフトウエアとかがあります。ひとくくりにソフトウエアといっていますが、いろんな種類があるよってお話です。
1.OS
OSは、オペレーションシステムのことで、入出力機能やメモリの管理などの基本的な機能を提供し、コンピュータシステム全体を管理するソフトウエアである。現在ではPC用のOSだったりスマホ用のOSだったり、家電製品に組み込まれているOSだったりいろんなOSが存在しています。ちなみにPCのOSとスマホのOSは別個のものです。
現在のOSは、マルチタスク、マルチユーザ、マルチウィンドウを実現するOSばかりです。
①ウィンドウズ マイクロソフト社が開発したOS。
②UNIX(ユニックス) アメリカAT&T社のベル研究所が開発。ソースコードも公開されている。
③Linux(リナックス) UNIXと互換性のあるOS。ソースコードが公開されている。
④MacOS アップル社が開発。
⑤iOS スマホ向けのアップル社のOS。マルチタスクに対応。
⑥Android グーグル社が開発。マルチタスクに対応。ソースコードも公開されている。
今見てきたのはOSであり、基本的な機能をもつソフトウエアであるが、OSの中に組み込まれたミドルウエアというものも存在する。
基本ソフトウエアにはない特定の分野で使用する基本処理機能をもつソフトウエアで、ウィルス対策ソフトとかファイル圧縮ソフトなどが該当する。
一方で、応用ソフトウエアと呼ばれるアプリケーションソフトウエアは、適用業務プログラムとか言われる。ワープロソフトだったり、表計算ソフトウエア、販売管理ソフトなどの、特定の目的のために設計されたソフトウエアのことだ。
マイクロソフト社のエクセルとかワード、パワポなんかが該当し、これらは共通応用ソフトウエアと呼ばれる。
OSはプログラムの集合体であるが、電源投入後すぐにOSが起動するわけではない。
電源を投入すると、CPUは最初にBIOSを起動する。BIOSはメモリのチェックや周辺機器との接続状況を確認し、補助記憶装置に格納されているOSをメモリに読み込んでコンピュータを使用可能にするもの。OSよりも先にBIOSが起動するという点を押さえておけばよかろう。
ちなみにBIOSは「バイオス」と読み、Basic Input/Output System の略称である。
●BIOS → OSに先立って起動する
主なOSの機能は、コンピュータの資源を効率的に制御することである。各ジョブの実行制御を行ったり、CPU資源を有効活用したり、入出力装置などの管理、主記憶装置に関する管理などを担当する。
ジョブとは、コンピュータにわたす仕事の単位。タスクはコンピュータ内部での仕事の単位。コンピュータはタスクごとに処理を実行していくが、OSはタスクごとにCPU資源を割り当てる。CPUが空いたときに、実行可能状態のタスクにCPUの使用権を与えることをディスパッチングという。これには優先度方式と呼ばれる方式と、各タスクに均等にCPU使用権を割り当て、一定時間が経過すると他のタスクに使用権をわたすといったラウンドロビン方式とがある。
●ディスパッチング → CPUの使用権を与えること
●優先度方式 → 各タスクの優先順位に従ってCPUの使用権を与える方式
●ラウンドロビン方式 → 各タスクに均等にCPU使用権を割り当て、時間で制御
次に、OSの機能のうち、入出力制御機能について。
周辺機器とOSを有効に機能させるために、周辺機器を接続する際はデバイスドライバとよばれるソフトウエアをインストールする必要がある。周辺機器をOSに制御させるためのプログラムと考えればよろしい。だからデバイスドライバはOS上で起動されることになる。
●デバイスドライバ → OS上で起動する
一般に、入出力装置の制御は低速。処理を終えるまでCPUを専有すると、他の処理を含めたコンピュータ全体の処理性能が低下することになる。そのため、補助記憶装置や入出力装置のメモリにデータを一時的に書き込み、CPUを入出力装置から解放する仕組みがある。これをスプーリング(スプール処理)という。主にプリンタの高速化に用いられている。
●スプーリング → 補助記憶装置や入出力装置のメモリを使い、CPUを解放
そういえば、昔のPCとプリンタって出力するまでにかなり時間がかかったことを覚えている。出力が完了するまで他の作業が出来ないこともあったしな。でも今ではプリンタからの出力ってそこそこ速いからね。ずいぶん進歩したものだ。
2.ファイル
一言で言えば、記録されたデータのまとまりのこと。OSはデータをファイル単位で取り扱う。
プログラムファイルは、コンピュータが実行することが出来る命令を格納するファイル。プログラムファイルを実行するにはデータファイルが必要であり、データファイルには、マスタファイルとトランザクションファイルとがある。
さらにテキストファイルとバイナリファイルに分類される。格納されている情報が文字情報だけの場合にはテキストファイル。文字情報以外の情報が格納されているファイルをバイナリファイルという。また、データの区切りがなく、一定のパターンでデータが記述されたテキストファイルを固定長ファイル、データ区切りやデータの桁数も可変であるテキストファイルを可変長ファイルと呼ぶ。
●プログラムファイル
→ データファイル
→ マスタファイルとトランザクションファイル
●バイナリファイル → 文字情報と、画像などその他の情報
●テキストファイル → 文字情報のみ
固定長ファイル → 一定パターンでデータを記述
可変長ファイル → データ区切り、桁数も可変
次はファイルの格納について。
ファイルは「フォルダ」に格納される。またOSによっては「ディレクトリ」と呼んだりする。フォルダの中にあるフォルダをサブフォルダと呼び、最上位にあるフォルダを「ルートフォルダ」という。
また、OSやアプリケーションからファイルを指定する場合には、階層構造内の位置から指示する。これをパス指定という。よくウィンドウズなんかにあるやつ。Macでは見かけたことがないけどね。あとはファイル検索でのワイルドカードの説明がある。
3.データ形式
昔のMacにはそれぞれのファイルに拡張子は付いていなかった。今でこそ付くようになったが、昔はMacとウィンドウズとでファイル交換するのもかなり億劫だった。拡張子は、ソフトウエアが扱えるファイルを識別するために付けられるもの。
①静止画像データの拡張子
・BMP(Bit Map) ***.bmp という拡張子。ウィンドウズで標準的に用いられるグラフィックデータ形式。
・TIFF ***.tiff と表示。可逆圧縮方式。
・GIF ***.gif と表示。これも可逆圧縮方式。
・PNG ***.png と表示。GIFの機能を強化したもの。可逆圧縮方式。
・JPEG ***.jpg と表示。写真の保存に利用。特にデジカメ。非可逆圧縮方式。
②動画像データの拡張子
MPEGが有名ですかね。
・MPEG-1 ビデオやCDなどに利用される。
・MPEG-2 DVDやデジタル放送などに利用。
・MPEG-4 主に携帯電話向けの通信で利用。低速から高速通信まで対応。
・MPEG-7 XMLをベースにした記述方式。
③音声データ
WAVE形式とかMP3とかよく聞きますね。
・WAVE 主にウィンドウズで利用されている。
・WMA マイクロソフト社が開発した圧縮方式。非可逆圧縮方式。
・MP3 MPEG-1のオーディオ規格として開発。非可逆圧縮方式。
・MIDI 音楽演奏データの規格
④csv形式ファイル
データをカンマ(,)で区切って並べたファイル形式。カンマで区切るから可変長ファイルとなる。
●csv形式のファイル → 可変長ファイル
⑤PDFファイル
電子文書のためのファイル形式。相手のコンピュータの機種や環境に依存せず、文字情報だけでなく、フォントや文字の大きさ、埋め込まれた画像、それらのレイアウトなどの情報を保存できる。拡張子は、**.pdf となる。
⑥ストリーミング形式
動画や音楽をダウンロードしながら再生するためのファイル形式。ファイルをインターネットからすべてダウンロードし終わらなくても、動画や音楽を再生できるというメリットがある。
続いては文字コードについて。
文字コード体系には次のようなものがある。
①ASCII ANSIで規格化された、英数字などを扱う7ビットの文字コード。
②JISコード JISで規格化。英数字を扱う7ビットとカナや漢字を扱う16ビットの文字コードがある。
③Unicode(USS-2) 世界中の文字を、16ビットで表す文字コード。
④EUC ASCIIをもとにしたおり、UNIXで日本語が扱えるように拡張した文字コード。
⑤EBCDIC 主に汎用コンピュータで用いられる8ビットの文字コード。
だんだんアルファベット三文字が増えてきました。似たような並びの三文字がたくさん出てきます。これからもっと出てきます。
やれやれだ。
続く。