自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

財務会計【平成21年度 第16問】

【平成21年度 第16問】
C社では、工場拡張投資を計画中である。この投資案の初期投資額は、4,000万円である。計画では、この投資により今後毎年売上高が2,400万円増加し、現金支出費用が1,200万円増加する。この投資物件の耐用年数は5年であり、残存価額はゼロである。減価償却法として定額法を用いており、実効税率は50%であるとする。なお、運転資金の額は変化しないものとする。
資本コストが10%であるとき、この投資案の正味現在価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:万円)。なお、現価係数は下表のとおりである。

複利現価係数(10%、5年)  0.62
年金現価係数(10%、5年)  3.79

 

〔解答群〕
ア 548
イ -210
ウ -280
エ -900

 

 

 

 

 

 

 

二次試験でも頻出の「NPV」の問題が出てきました。
NPVは正味現在価値法であり、正味CFを現在価値に割り引いて、その合計が初期投資額よりも多ければ投資を実行しようという考えだ。それにはまず正味CFを算出する必要がある。
与件より分かることは、
CIF=2,400、COF=1,200、初期投資額4,000、実効税率50%、耐用年数=5年、残存価額ゼロ、定額法 だということだ。
まずは単年での減価償却費(以下、「DEP」)を求める。
残存価額はゼロなので、単年でのDEP=4,000÷5=800
税引前利益=CIF2,400-COF1,200-DEP800=400
実効税率は50%だから、税引後利益=400×(1-0.5)=200
ゆえに、正味CF=税引後利益200+DEP800=1,000
したがって、NPV=正味CF1,000×年金現価係数3.79-初期投資額4,000=-210
よって、正解は、イ である。