財務会計【平成18年度 第13問(設問3)】
【平成18年度 第13問(設問3)】
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
金利計算の方式は、大きく分けると単利方式と複利方式に分けられる。金利計算は、単に利息の計算に用いられるだけではなく、財務の世界では、資産価値を評価するためにも用いられる。数値例を示してみよう。ただし、計算は下表の年金現価係数表を用いる。また、税金はないものとする。
あるリース会社が100万円の機械を購入し、5年間他社にリースしようとしている。この資産の耐用年数は5年で残存価額はゼロである。
また、減価償却は残存価額をゼロとした定額法を用いる。リース会社の要求利益率は年6%である。この機械購入後1年後から毎年1回同一日に均等額のリース料を受け取るとき、この年間のリース料はいくらとするべきであろうか。このリース料の最低額は( A )万円でなければならない。
文中の空欄Aに入る数値を求めるための最も適切な式はどれか。
ア 100÷4.21 イ 100÷4.58 ウ 100÷4.92 エ 100÷5.42
年金現価係数とは複利現価係数を積み上げたものです。
キャッシュフローが毎期一定の場合に年金現価係数を使用します。本問では「機械購入後1年後から毎年1回同一日に均等額の」リース料をもらいますからキャッシュフローは一定であると考えるわけです。
さて、問題そのものはカンタンです。
この機械は耐用年数が5年で定額法を採用しますから毎年の減価償却費は20万円ですね。この機械をリースするわけですから減価償却費の20万円よりも安いわけありません。だからこの時点でエは消去です。
また、リース会社の要求利益率は年6%とありますから耐用年数5年、要求利益率6%の年金現価係数を探せばいいわけですね。年6%で5年は「4.21」ですから計算式は100÷4.21です。いわゆる割り引くってやつです。
ちなみに100÷4.21≒23.75です。
以上により、正解は、ア である。