自称週末ファーマーの国家試験受験記

自己啓発の延長なのか、自己実現の手段なのか、はたまた意地の張り合いか。生きているうちに“何か”を成し遂げたいから走り続けているような感じがする

白書を覚えることに何の意味があるのか分からない。あれはただの嫌がらせだ

正式には「中小企業経営・中小企業政策」という科目名です。

正直言うとこの科目は暗記科目です。実はキ・ラ・イな科目です。特に前半の中小企業白書・小規模企業白書からの出題がキライです。あんなん、意味ある?

 

逆に後半の中小企業政策の部分は結構スキです。

スキームがスキなんですね、きっと。

ああいうのは覚えるのも苦ではないんですね。

中小企業基本法の理念、基本原則とかああいうのが。

 

 

この科目は2日目の最後の科目で試験時間が90分もあります。気力を振り絞って受験した記憶があります。運よく科目合格を果たせましたので今年は受験はしないです。免除、しました。前半の中小企業白書の部分をもう一度勉強しようとは思えませんでした。勉強に時間をかけても70だの80だの取る自信はありません(キッパリ)。だから免除した。二次には出ないですしね。

 

診断士一次試験を2年がかりで突破しようと考えている人は、一年目に「法務」「情報」「中小」の暗記三兄弟をパスし、二年目に残り科目の合格を狙うという作戦もありではないかと思います。一年目に「経済」を加えてもいいかも、ね。

その代わり、一年目に簿記3級と2級をみっちりやるというのもアリかなと思います。さすがに仕事しながらの社会人は7科目の勉強時間(約1,000時間)の捻出はキツいものがありますからね。

 

本科目は二度と受けることはない思いたいし、昨年の受験がいい経験になったといえるようにしたいものです。

 

なんでこんなに難化傾向なのか分からん。二次試験に出ないからか(笑)?

著者はITの類に詳しいわけではない。むしろ疎い。それでも過去問レベルでは60以上は獲得できるだけの知識量はあると思っていた。

ところが・・・!

平成26年度あたりからひどく点数がとれなくなったのだ。

以下のデータをご覧いただきたい。

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出所:平成27年度版TACデータリサーチ速報値より引用

 

情報は25年度を除き、平均点が下落傾向だ。著者が昨年受けた27年度の情報は史上最低レベルだ。科目合格率も相当低かったようだ。

 

こんなんだから情報も昨年並みの56点あたりを目指すべく戦略的に考えている。難易度はさすがにふたを開けてみないと分からないから当然に昨年並みなのだろうと予測。実際はもう少し易化するんだろうなとは思うが・・・。

古典的な問題で取りこぼすことなく10マーク積み上げ。悪あがきして5マークを上積みする作戦だ。法務と同じじゃんか。

 

情報については特に専門書を眺めたり関連する情報誌を購読することなく試験直前期を迎えている。

経済で言う「石川の経済」とか財務会計で言う「簿記」とか法務で言う「ビジ法」とか遠回り的なことはしていない。愚直に過去問を地道にやっているだけだ。もう完全に60前後を取りにいく作戦だからね(笑)

 

これで昨年以上に難易度が下がるようなら、そのときは頭をかいてごまかすさ。

 

 

法務は好きな科目なんですけど、なかなかどうして点数が伸びないという現状を踏まえ、どう試験に向き合うか

経営法務は60点前後を狙う。欲張って70だの80だのを狙うことはしない。

戦略的には法務の不足分を運営や経済で補うことを企図。戦術面ではまずは10マーク。次に5マークを上乗せ。足を引っ張らない“受け方”に方向性を切り替えた。

法務はどちらかといえば好きな科目だがどうにもこうにも点数が取りにくい。法学部出にもかかわらず、だ。

 

試験である以上、受ける科目は100点を目指すべきと思っていたしそれが理想系であるのも承知している。だがこの試験、なかなか思惑通りに進んでくれない。だから難関資格試験。合格率20%。

しかし全ての科目で合格点を取る必要はないので戦略的には60を切ったってよい。だから今年はそのような作戦に出た。当然に60取れればそれに越したことはない。

 

***

昨年と違うのは、

昨年は「合格しなければならない」という気負いがあったのが、

今年は「そこそこ出来るだろうから楽しんでくるかな」という心持に変化したことだ。これは二度の模試で合格点を超えていることが影響しているだろうし、それなりに試験勉強に対して手ごたえを感じているからなのだろう。

そんな中で法務だけがイマイチ手ごたえを感じないのだ。

 

ビジネス実務法務検定を受けた。

法務の学習に対するモチベーションを維持するためだ。診断士の法務に比べると試験自体は易しいと思えた。民法関連で少し深めの学習が出来たように思える。診断士で出題されるかどうかは分からない。

 

だから、法務については会社法知財に注力し、併せて改正論点を押さえる。過去問中心とした学習スタイルは変更せずに今までのことを継続する。これしかない。

 

ということで、法務は60点前後を目指すこととし、不足分を運営でカバーできるような態勢で試験に臨もうと決めている。

 

80くらいは取りたい。だから企業を受ける時間を運営管理に割くことを意思決定した

運営管理は「生産管理編」「店舗管理編」で構成される科目だ。

前半の生産管理編は主にJIS定義されている内容を中心としたモノ作りの世界だ。一方で店舗管理編はマーチャンダイジングの世界。

 

モノ作りに具体的なイメージのない受験生には鬼門だろう。

でも所詮は暗記科目だ。真新しい論点は少ないし、古めかしいJIS定義されたIEとかが多いから暗記できればそれなり。やればやるほど収穫逓増、みたいな(笑) 店舗管理編も基本暗記だし、一部財務会計的な予算化計画があるけれどあんなもんはお茶の子さいさいだ。最も点数が取りやすく、かつ平均点が安定している科目だといえるだろう。

平均点が安定しているのは問題の出し方が平易だからだ。企業経営理論のように難解な日本語じゃないし、法務のようにケース問題も稀だ。

 

 

昨年の本試験では運営も科目合格した。

だから今年は免除できたのだが、

①経済と財務が難化予測

②法務と情報が安定しない

の2点から、出来る限り運営で点数を上積みし、他科目の不足分を補填できるようにしたいと思って科目免除しないことに決めたのだ。

 

運営は得意な方だ。

でも勉強しないで軽く60を超えるようなことはない。

27年TAC模試・・・64点

27年本試験・・・68点

28年LEC模試・・・82点

28年TAC模試・・・60点

28年本試験・・・?

 

自分としてはどこで点数を落としているのか、どこが苦手なのか把握している。だから直前期まで運営を押し込み、企業を科目免除したその時間でさらにアタマに叩き込むことで苦手論点を打開しようという試みだ。

こうすることで確実に60を超し、80近くまで積み上げたいと考える。

 

このように、今回の本試験に向けては全体最適を目指すように科目免除の戦略を構築したつもりだ。だから全科目で60を超えるのが理想的なんだろうけれども、受験する科目トータルで合格点を取れればよいという戦略で臨む。

 

一年目に合格した企業経営理論を二年目に免除したワケ

中小企業診断士を目指す人は誰しもこの企業経営理論という科目が好きなのではあるまいか。当然に「好き」=「得意」ではないのが資格試験の常だ。

得意だとか、好きだからと思っている人を奈落の底に突き落とすがごとく、あの問題文が作られているといっても過言ではない(笑)

そんな企業経営理論は一年目の試験で科目合格している。

 

 

当初、二年目も全科目を受験するつもりでいた。けれども、企業と中小を科目免除にした。中小は暗記する内容が多いし、そして何よりも中小企業経営の部分の、あの白書を暗記するのがイヤだったからだ。企業は受験してもよかったんだけれど、どう頑張っても80点はとれない。ずっこけても足きりにはならない。だから費用対効果を考えるならば、受験するよりも免除したほうが自分にとっては益が多かろうと思ったゆえだ。

 

もちろん、

「企業経営理論は二次に直結する科目だから免除しないほうがよい」

という主張があるのも知っている。そんなことは重々承知。

今から二次を考えるのは重要なことだとしても、まずは一次をパスする必要がある。一次をパスしなければ二次はないのだ。

 

企業に充てる時間を他科目に割きたい。だから免除した。ただそれだけ。

 

 

財務会計はやはり簿記が分かったほうがよいように思うんだけれど

一年目、簿記のボの字を知るために「仕訳」の基本中の基本、つまり、

資産勘定、費用勘定は借方(右側)、

負債、収益、資本の各勘定は貸方(左側)

に放り込むということから理解を始めた。

それだけ、だったから

スピ問様を解いていても分かったような分からないような感覚に襲われていた。

だから「アカウンティング」はもやもや。

一方で「ファイナンス」についてはすっとアタマん中に落ちていった。

 

そんなこんなで受けた27年のTAC模試は

56点。

模試は本試験よりも難しく作ってあるし、まずまずイケているような気がするな

とか思っていた。

で、その本試験。その年度の財務会計はカンタンだった。

カンタンだったにも関わらず、

 

56点。

 

1マーク足りず。

がびーん。

 

実力のなさを痛感したものだ。

 

自分は知識は体系化して習得するべきものだと思っている。

診断士を目指したとき、7科目あるから効率よくやらなければならないと勘違いしてしまった。実はその考えは自分にとっては間違いだった。多少遠回りでもやるべきことをきちんとやらなければ自分はダメなんだと、一次敗退後に思った。

 

で、昨年秋から着手したのが日商簿記3級と2級の学習だ。

やはり会計なんだから簿記をやらなきゃダメっしょ、という軽い感じだった。

昨秋から始めて、本試験直前の現在までちまちま仕訳問題をやったり、会計規則を読んだり、精算表や試算表問題をやったりしている。

で、

28年の戦績。

LEC模試は68点。

TAC模試は64点。

 

直接的に簿記学習でやったことが役に立ったと実感できた、と思えるのは本試験が終わったときだろう。

 

ところで、簿記検定そのものは受けたことはない。

診断士が終わったら、その勢いで2級あたりを受けてみようと思う。

 

※なかなか工業簿記はオモロイと感じている(笑)

 

 

 

経済学は過去問タテ解きと石川経済で総復習

経済学は好きなんですが、好きイコール得意とはワケが違うのでございます。

いろいろなテキスト、いろいろな受験生応援ブログなどに

「スピテキで十分」

「スピ問を何回転も」

「過去問マスターがいい」

とか書かれていましたので、それを信じて勉強してきましたのが昨年のことであります。

やはり独学の弱さ、独学のデメリットというのがそこにあるのでしょう。圧倒的な情報の非対称性の中で溢れる情報を鵜呑みにする怖さを知りました。

【27年の経済学の戦績】

TAC模試・・・56点(あと1マーク)

本試験・・・52点(はい?って感じ)

 

過去問マスターをやっているときに気がついたのです。

「あ、スピテキ・スピ問だけじゃダメなんだ」と。

ですから28年は新たに

「石川の経済」

をやり始めました。

 

石川の経済の存在は知っていました。素直に早く着手すればよかったのです。

「スピテキ、スピ問でイケるんじゃないか」

と信じて疑わなかったのですね。そもそもこれが間違いだったことに気づく。

 

学習って人それぞれだし、理解力も咀嚼力も忖度する能力も違うんだから。

  ↑

このことは声を出しにして言いたい。それも二年前の自分に(笑)

 

石川の経済を読みます。次いで動画を視聴しました。

読書だけでも理解が進みましたが、動画でさらに完全理解を目指しました。不思議と理解した内容は忘れません。これが石川先生のなせるワザなんでしょうか。

時間さえあれテキストと動画を見ていました。

その結果、

【28年の経済の戦績(途中経過)】

LEC模試・・・84点

TAC模試・・・72点

本試験・・・?

というふうに安定的な点数を取るようになりました。

 

自分としては、2年目の学習は「石川の経済」「過去問マスター」の組み合わせが良かったみたいです。本試験までやることはこの2点です。

 

気を抜かずにやり抜こう。

 

 

残り7月をどう使うかがキモだな

先週のうちに先日のTAC模試の復習を終えている。

実は採点ミスが2科目あり、

運営 59 → 60  合格点だ

法務 40 → 42  ビミョーだ

ということで合計点が3点アップした。

5科目合計で310点。うん、これもビミョーだ。

 

模試を振り替える中で

「どうしてウを選んだのだろう?」

とかいう、考えられないミスをしていることに気づく。しかも1問や2問だけではなく、だ。

だいたいこういうときは

①設問文や選択肢をよく読んでいない

②集中力が欠如

のいずれかであることが多い。あ、自分の場合ね。問題をよく読め、というのはよく言ったものだ。

 

今回の模試では、

経済・・・上乗せできてもあと2マークだから取れても80

財務・・・自分では全力を尽くしたが、それでも間違えてはいけない問題が3つ。70

運営・・・失点しているのはほとんどが前半の生産管理編。仕上げが必要

法務・・・さすがに改正論点が多すぎ。既知の論点でミスっているのが4マーク

情報・・・72が奇跡だから。でもあと1マークはとれたかな?

なんていう感触だったから

最後まで追い込まないといけない科目が運営と法務。運営も法務も試験直前までインプットを続けるのだ!(笑)

経済、財務、情報はいまさら新しいことを追加する気はないから過去問中心のアウトプット。

 

さしあたり模試は復習も終わった。

模試がそのまま出るわけじゃないからあまり固執するのもよくないけど、特に改正論点は最後までインプットし続けることにしよう。

 

今年は昨年の二の舞にならない

一発道場のセミナーは自分のモチベーションに大きな影響を与えたと思う。

 

また、平生の学習ではダラダラ時間だけをかけるような勉強をすることを止めた。早朝集中して1時間強、帰宅後集中して1時間強。土日も平日と同じリズムで早朝から学習。

勉強と非勉強とのメリハリを意識的につけるようにした。

するときはする。しないときは勉強のことを忘れるってね。

 

28年もTAC模試を申し込んだ。

昨年との相違点は科目免除をしたこと。当初は7科目全部受験するつもりでいたのだが科目合格を含めた一次試験突破のための戦略を考えたのだ。

で、その戦略が客観的に成立するかどうかを確認したかったのでセミナーに参加したのが正直なところなのだ。

 

【28年の模試】

経済・・・72

財務・・・64

企業・・・免除

運営・・・60

法務・・・42

情報・・・72

中小・・・免除

 

法務と情報の不足分を運営でカバーするという作戦であったが見事に撃沈。それでも経済、財務、情報の積み上げで合格点をクリアすることが出来た。

昨年は未達だった合格点。今年はクリアできたのだがそう喜んでばかりもいられない。だって法務がヒドいのだから。一歩間違えれば足きりだ。

運営はまだ模試レベルでも受験できるほどに仕上がっていなかったことが原因。だからそんなに悲観はしていないが、今のままでは上積みはできないと再認識できたことが収穫だ。

経済は期待した投資のリターンが得られたし、財務も手ごたえの割には合格点を超えることが出来た。情報はフロックでないことを祈る(笑)

 

本試験も同じ受験科目であるから、運営の前には2時間強の勉強時間が確保できる。だからここで最後のつめこみが可能だし、やはりキーは法務であることがはっきりした。会社法知的財産権に専念しよう。それと模試では奇跡的によかった情報もキーになるだろう。

法務も情報もまずは10マークの積み上げ。

次に5マークを上乗せするためのあがき。70とか80とかそんなのはこの際は不要だ。

 

今回のTAC模試は、さすがに模試だけに難しく作問されているだろうし周囲がどれくらい出来ているかはわからないが、一次試験は絶対評価の試験だ。

 

 

昨年と異なるところは気持ちのもちようだ。

昨年は試験直前のこの時期、モチベーションはゼロに等しかった。

今年は違う。早くあっち側に行きたいのだ。

本試験は一ヶ月先で、まだまだ仕上るべきところがある。

やるべきことをやり遂げて本試験に臨もう。

 

 

 

今年もT○C模試を受けたのだが

正直に告白すると、著者はこのTAC模試との相性がすこぶる良くない。

昨年も模試を受けているが、昨年の結果は散々な結果だった。

 

【27年の模試】

経済・・・56

財務・・・56

企業・・・59

運営・・・63

法務・・・37

情報・・・52

中小・・・54

 

とまぁこんな結果だった。特に法務がイケていなくてがっかり感もハンパなかった記憶がある。

昨年は

「模試ごときで420オーバーが取れなくて本試験で合格点がとれるワケない」

と思っていた。

TAC大宮校で受験したが完全アウェイ状態での受験。本試験を想定した動きで模試を受けてみたのだ。で、上述したような惨敗感。模試中は法務以外はそれなりの手ごたえはあった。それでも惨敗・・・!

正直、模試のあと燃え尽き症候群と細君の交通事故が重なりしばらくは勉強が手に付かなかった。

 

で、27年の本試験。

3つの科目合格という結果こそあれ、やはり惨敗感。

カンタンだった年に一次もパスできない自分は本当にダメダメ人間だった。

 

***

このような経験を踏まえて28年は同じような轍は踏まないことを肝に銘じ、今まで過ごしてきた。土日祝日も勉強に時間を費やした。そんな著者に細君は文句ひとつ言わないでいてくれた。

体系的にではないと知識が習得できない傾向が強いので、少し遠回りかもしれないが

経済・・・石川の経済で再インプットを試みた

財務・・・簿記3級ならびに2級を学習(検定は未受検)

法務・・・ビジネス実務法務2級を受験

といった学習のルーティンを設定することでモチベーションの維持を図った。

また、GWにLEC模試を受験した。また一発道場のセミナーに参加した。

 

一発道場のセミナーに参加したことが大きかった。出不精の自分が意を決して出かけたセミナー。

まず「早くあちら側の世界に行きたい」と切に思うようになった。

合格した人たちを見ていると、その人が放つ“輝き”すら違うように見えた。

あちら側の人たちは人生の成功者で、自分たちは失敗者のように思えた。

 

 

つづく

経営法務【平成20年度 第15問】

【平成20年度 第15問】

 株式会社A(以下「A社」という。)は、株式会社B(以下「B社」という。)に対して継続して商品を販売しており、B社に対して売掛金債権を有している。最近、B社からの支払が滞りがちなので、B社の代表者Cとの交渉により、その支払を確実にしたいと考えている。A社の対応として、最も不適切なものはどれか

 

ア B社がA社に対する売掛金債務の履行をしない場合の強制執行について認諾し

  た旨の記載がある公正証書を作成してもらう。

イ B社が第三者に対して有する売掛金債権について、A社とB社との間で集合債

  権譲渡担保設定契約を締結し、これについて債権譲渡登記をする。

ウ C個人に無期限かつ金額の上限なくA社のB社に対するすべての売掛金債権に

  ついて口頭で保証してもらう。

エ 既に存在するA社のB社に対するすべての売掛金債権について、新たに書面で

  C個人の連帯保証をしてもらう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

経営法務は会社法知的財産権が主な出題の柱ですが、本問みたいな民法系の問題は後回しにされることが多いと聞きます。とはいえ、本問はそんなに難しい方ではないですから確実にゲットしたい問題ではあります。

いきなり選択肢をみてみましょう。

ア:実は他の選択肢で明らかに不適切なものが見つかるので、結果的に本肢は正しい選択肢だと分かります。強制執行はいつでもできる訳ではなく、裁判所に申し立てる必要があります。この際、A社とB社の間で強制執行を認諾する公正証書が必要になります。これを債務名義といいます。「支払がヤバくなったら強制的に取り立ててもよい」とかなんとか書いてある公正証書がないと、いくらなんでも強制執行なんぞできませんです。

イ:集合債権譲渡担保設定契約ってのはスピテキにも載っていない事項ですね。これは債務者の有する債権をまとめて担保に取るというものです。なんだかよく分かりません。B社の債権は何もA社だけではなく、他にも債権はあるはずで、それら債権をまとめて担保とし、債権譲渡登記をすることで対抗要件とするらしいです。だから、集合債権譲渡担保設定契約ってのは債権譲渡登記が必要だってことですね。

ウ:「無期限かつ金額の上限なし」ですべての債権を保証させることを「包括根保証」といいますが、現在では民法改正により包括根保証は禁止されています。本肢はこの包括根保証が論点なのではなく、「口頭で保証」というところがミソなんですね。そもそも商行為は連帯保証になりますが、それは書面でなければならないと民法に定められています。ですから「口頭」という部分が誤りであり、すぐに×と分かるのでウが正解です。

エ:連帯保証に限らず、保証は要式契約ですから書面でなければなりません。

以上により、正解は、ウ である。

 

 

経営法務【平成17年度 第9問(設問1)】

【平成17年度 第9問(設問1)】

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 

 法律上債権があっても、債務者に財産が十分にない限り、債権の弁済を受けることは出来ない。「債権の最後のより所は債務者の全財産である」と言われる所以である。

 このため民法は債権者に対し、債務者の財産を維持保全するための権利を与えた。その1は( A )であり、例えば債務者が不動産を買ったのに所有権移転登記をせず放置している場合は、債権者はこの権利を用いて債務者の代わりに売主に移転登記を請求することができる。その2は債権者取消権であり、一定の要件の下で、債務者が( B )を行ったときに、この行為を取り消す権利である。

 「債権の最後のより所は債務者の全財産である」という考え方は、比較的最近まで金融の実務では常識であった。財産に担保権を設定して融資を受ける場合においても、弁済が滞り、担保物を売却してもなお債務が残ったならば、債権者は債務者の他の財産から弁済を受ける権利を有する、とされていたのである。

 

(設問1)

 文中の空欄Aおよび空欄Bに入れる語の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

 

ア A:介入権     B:債権者を害する法律行為

イ A:介入権     B:他の債権者への弁済行為

ウ A:債権者代位権  B:債権者を害する法律行為

エ A:債権者代位権  B:他の債権者への弁済行為

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは債権者代位権と詐害行為取消権(債権者取消権)に関する出題ですね。知っている知らないのレベルです。

債権者代位権は、債権者が自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を債務者に代わって行使できる権利のことです。

一方、詐害行為取消権(債権者取消権)とは、債務者が債権者を害することを知った行為について、債権者が裁判所に取消を請求できる権利です。

以上により、正解は、ウ である。

 

 

経営法務【平成24年度 第15問】

【平成24年度 第15問】

 フランチャイズ契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 

ア 中小小売商業振興法上の特定連鎖化事業に該当する事業を行うフランチャイ

  ズ本部には、その本部とフランチャイズ契約を締結しようとする加盟希望者

  に対し、あらかじめ、加盟に際し徴収する金銭、加盟者に使用させる商標・

  商号その他フランチャイズ契約の概要等を記載した書面を交付し、その記載

  事項について説明する義務はない。

イ フランチャイズ契約解除後、フランチャイズ本部からフランチャイズ・チェ

  ーン名称の使用を継続している旧加盟店に対して名称使用の差止請求をする

  には、その名称の商標登録が必要である。

ウ フランチャイズ契約において、契約終了後も、フランチャイズ本部が加盟店

  に対して、特定地域で成立している商権の維持、同本部が加盟店に供与した

  ノウハウの保護等に必要な範囲を超えるような地域、期間または内容の競合禁

  止義務を課す規定をおくことは、優越的地位の濫用に該当する。

エ フランチャイズ契約における加盟希望者が小売店である場合でも、小売店は

  消費者とみなされるから、消費者契約法の適用がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早速選択肢の検討に入りましょう。

ア:特定連鎖化事業だからといって、フランチャイズ契約の概要等を記載した書面を交付し、その記載事項について説明することは必要じゃないのかなと思います。たまたまフランチャイズ契約が特定連鎖化事業に該当するだけであって、フランチャイズ契約には変わりないんだから「説明する義務はない」とする記述は誤りだと判断しました。ゆえに不適。

イ:フランチャイズ契約が終わったのなら、旧加盟店が継続的に使用している商標や商号は契約に基づいて使用を禁止されるはずです。これは不正競争防止法上の不正競争にあたるのではないかという判断です。ゆえに不適。

ウ:本肢は「必要を超えるような」というところが気になります。まず契約終了後ということなので、「必要以上の」競合禁止義務を負わせることは独占禁止法上の「優越的地位の濫用」い当たるのではないかと考えられます。ゆえに正しい記述。

エ:フランチャイズ契約は、B to B 契約ですから消費者契約法は適用されないです。ゆえに不適ですね。

以上により、正解は、ウ である。

 

ビジネス実務法務検定試験のこと

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とてもマイナーな試験であることは承知していたのだけれど、

一週間前に行われた検定試験の顛末をまとめておきたい。

 

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なんと3級の受験者が19名、2級にいたっては11名しかいなかった。

試験監督含むスタッフが2名だったから人件費のほうが高くついたに違いない。

 

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受験会場は某中堅都市の商工会議所だったのだが、こぎれいな部屋で受験することが出来た。著者の住まう自治体の文化会館などかび臭がひどく、二度と入りたくない代物であったが、この部屋(403研修室という部屋)は変な匂いはしなかった。

 

 

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試験そのものは過去問通りの出題であり、過去問を複数回解き、自分が苦手とする論点を中心に直前に復習できていれば合格するのではないかと思えるような内容だった。とはいえ、実際に合格しているかどうかは分からない。発表は一ヵ月後。ちょうど診断士試験の直前、ということになる。

そもそも診断士試験の法務の学習での土台があったから、特に会社法産業財産権の部分で優位性があったのは否めない。それに診断士の法務でも一部民法の出題もあるし、不競法や独禁法などの学習も必須だから新しい知識はほとんど不要であった。せいぜい民事訴訟法とか仲裁法とかかなぁ。破産や民事再生、会社更生は診断士でも必要だし。

というわけで70%の正答率で合格とのことらしいが、無事に合格していて欲しいものだ。

 

 

2級を受験した人たちはその年齢層が高かったような気がする。30~50代くらいだろうか。男女比は男性9名に対して女性2名であった。

 

試験時間は120分。問題は40問あった。

自分は90分で解き終えたので途中退室できた。

 

皆、どんな目的で受験しているか興味があった。

会社で受けろと言われているのか、自己啓発なのか、自分みたいに診断士試験の経営法務と親和性があるからためにしに受験するのか・・・。

もっとも周囲も同じように思っていたのかもしれなかった。

 

なかなかこういう資格試験の受験も悪くないような気がした。

 

 

運営管理【平成23年度 第18問】

平成23年度 第18問】
 生産保全の観点から見た保全活動の実施に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 偶発故障期にある設備の保全体制として、定期保全を実施する。
イ 初期故障期にある設備の保全体制として、改良保全を実施する。
ウ 新設備の初期故障期における故障発生を抑制するために、保全予防を実施
  する。
エ 磨耗故障期にある設備の保全体制として、予知保全を実施する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これってバスタブ曲線に関する問題らしい。
設備の使用開始直後は設備設計・生産時の不具合に起因する初期故障が高い確率で発生する初期故障期。
やがて、安定稼動し、偶発的な故障の発生のみとなる偶発故障期を迎えます。
その後設備の寿命に近づくにつれて、部品などの劣化の振興とともに再び故障率が上昇していく磨耗故障期を迎えるようになります。

ア:偶発故障期は安定稼動しているときですね。ですから、安定稼動しているときには定期保全よりも事後保全が合理的です。
イ:初期故障期には、故障が続かないように改善を加えて故障を減らそうとしますから改良保全は正しい。
ウ:予防保全ではなく、保全予防ですね。
予防保全は故障が起きないように現場系でなんやかんややるのが予防保全保全予防はもっと大きな活動で事前に予知・予測し、これらを排除するための方針を踏まえた諸活動みたいなイメージ。

エ:磨耗故障期は設備の劣化が進んだ状況だから、これまでの経験をいかしての予知保全が中心になると考えられる。

以上により、正解は、ア ですね。